2005年6月26日日曜日

3度目の3部作 - 岩城&東フィル ローマ3部作

 昨夜はブラジルうっかり勝っちゃいました。厳しいプレスに押されてましたけど。これからPRIDEミドル級グランプリ2ndラウンド、わくわくしてます。

 本日は午前中テニス、午後コンサートと典型的な休日。今年3度目のローマ3部作です。

6月26日(日) オーチャードホール
 岩城宏之指揮東フィル レスピーギ リュートのための古代舞曲とアリア、ローマ3部作
オーチャードホールは1年振りくらい、岩城宏之にいたってはメルボルン響の来日公演以来20年振りくらいです。やや響きの色彩感と、演奏精度に少し物足りないものを感じましたが、「祭」の最後の激しいアッチェレランドは凄かったです。また「松」を聴くのは今年4度目ですが、こと「アッピア」での金管の迫力(特に舞台上のTpのトップ)に関しては、これまでで最高の貫通力でした。

 この調子でずっと真夏日が続くといいなあ。

2005年6月21日火曜日

女神降臨 -ラッパライネンのサロメ-カスプシク&ポーランド国立歌劇場

 今日は夏本番に近い陽気で、それは嬉しかったのですが、そのせいか職場に冷房が入るようになり、とても悲しいです。あ、今シャラポワやってますね。と言うことは昨日は試合無かったのか、良かった。

 やむごとなき事情により、二日続けて「サロメ」を観に行くことになりました。しかも午後仕事を休んで高崎(!)に遠征してまで。ただ、スポット参戦(?)なのか、何故かエイラーナ・ラッパライネンさまのサロメが観られたのが思わぬご褒美でした。初めて降りた高崎の街は、駅からホールや市庁舎のある一画までの500m程もの間、商店街に沿って広々とした歩道があり、とてもおおらかさを感じました。

6月21日(火) 群馬音楽センター
 ヤツェク・カスプシク指揮ポーランド国立歌劇場 R.シュトラウス サロメ
演出は前日とほぼ同じですが、サロメ役が違うせいか、7つのベールの踊りはかなり、その後の独白の部分は少し違っていました。歌唱や演技は前日のホーガンと比べ一長一短かもしれませんが、さすがは世界中でサロメをやっているラッパライネンだけあって、7つのベールの踊りでのパフォーマンス、というか魅せっぷり(見せっぷり?)は断然上でした。またカスプシク率いるオケは今日も迫力たっぷりでした。昨日は標準的な演出と書きましたが、観なおしてみると、必ずしも必要では無い車椅子・こびと・盲人が登場するなど、オペラ初心者の僕には分からない暗喩に富む、ひねった演出なのかも、という気もしてきました。

 昨晩の武蔵野市民文化会館は冷房が控えめで過しやすかったですが、今夜の群馬音楽センターは空調からの冷風がキツかったです。

2005年6月20日月曜日

ホーガンのサロメ - カスプシク&ポーランド国立歌劇場

 日付は変わってしまいましたが、今は月曜の深夜です。昨夜のF1はガッカリでした。また、知らない間にル・マンまで終わっちゃってます。地上波ではやってなかった気が…。

 しかも今夜からウィンブルドンの放送が始まるのをうっかり忘れていました。さっき(夜中の2時)からずっと個人的には興味の無い日本人プレーヤーの試合をやってます。録画なんだから、コートチェンジなどカットしてコンパクトに放送して欲しいのですが、ここ数年のNHKの地上波は衛星のソースを無編集でそのまま垂れ流している印象です。シャラポワ見逃したかも。

 好きなジャンルは後期ロマン派以降の純オーケストラ作品なので、オペラには滅多に行きません。ただ、初めて観た生オペラがラッパライネンの「サロメ」で、フェルゼンシュタイン(だったかな?)の過激な演出に衝撃を受け、以来、半ば下世話な興味もあってこの作品をよく観に、じゃなくて聴きに行くようになりました。

6月20日(月) 武蔵野市民文化会館
 ヤツェク・カスプシク指揮ポーランド国立歌劇場 R.シュトラウス サロメ
演出は衣装が現代風でしたが、それ以外は(多分)標準的な感じじゃないかと思います。歌手の声のことはよく分かりませんが、タイトルロールのケリー・ケイ・ホーガンはルックス的には及第点でした(そこが肝心だったりします(笑))。露出度(?)も普通です、たぶん。カスプシクの指揮は7つのベールの踊りやサロメがヨカナーンの首にキスするシーンなど、遅めのテンポで官能性溢れるものでした。オケは特に上手という訳ではないのですが、弦管ともに音がとても柔らかで、木管のソロも雰囲気たっぷりでした。またホルンがいい音を出していたのが良かったです。最前列で聴いたせいか、クライマックスも過去に聴いた中では一番の迫力で、かなり満足できた演奏でした。

2005年6月18日土曜日

力勁いフランス - 増永玲未さんのピアノ

 右腕もそこそこ快復したので、今日から本格的にテニス始動。しかしまだ痛みでマトモにプレー出来なかったので、午前中で止めました。午後はいい陽気になっただけに残念。まあ、明日もやるので、一歩ずつです。

 空いた午後の時間、渋谷タワーレコードへ行きインストアイベントを聴いてきました。増永玲未さんのピアノです。フランスで学んでいる方のようで、フランスものを中心に、ドビュッシーが4曲とショパンが1曲。ドビュッシーというと色彩豊か、という先入観があるのですが、予想と違い、凄く力勁い音にビックリしました。

2005年6月16日木曜日

火村の研究 - 有栖川有栖「朱色の研究」

 本日も雨模様。

 昨夜はうっかりして「Happy Together」を観逃し、FMの名古屋ストリングスを録り逃し、そして深夜のコンフェデ杯ドイツ・オーストラリア戦をも寝ブッチするという、散々な夜。

 先日早稲田大で学会の折、早稲田通り沿いの古本屋にて50円で発見したのがこれ。

朱色の研究 有栖川有栖
 火村・有栖コンビの「マレー鉄道の謎」の一つ前の長編。題名の出典であるC.ドイル「緋色の研究」を読んだのが余りに昔なので、どの程度の本歌取りになっているのかは不明。内容は有栖川氏には高いレベルを期待してしまうためか、論理の切れ味に物足りなさを感じます。ただ、主人公の魅力で読むタイプの人には、犯人との対決シーンや、火村自身の過去に言及のある点など、重要度が高い作品かも。また、このやや奇妙なプロットにも少し納得が行きませんが、飛鳥部勝則氏の巻末解説(角川文庫版)の様に、すごーく穿った見方をする人には、たまらないかもしれません。ただ、そういったある意味カフカ的(?)内容を万人に納得させる筆力は、まだ著者には無い気はしますが…。

 やはり火村モノは今ひとつ自分には合わないようです。

2005年6月12日日曜日

びゅーてぃふる

 今朝、今年初めて夏の空気感みたいなものを感じました。大好きな夏の本格到来です!今夜は「びゅーてぃふる」というアマチュア室内楽を聴いてきます。室内楽は守備範囲外ですが、一度聴いたら病み付きになって毎年行っています。例によって記事だけ作っておき、後で書き足します。

 家に帰ったらF1カナダGPがスタート、ファイナルラップあたりで意識を失ったため、更新が遅れました。

6月12日 めぐろパーシモン 小ホール
 びゅーてぃふる メンデルスゾーン 木管五重奏曲第2番 イ短調、ドヴォルザーク 木管五重奏曲 ヘ長調 「アメリカ」
メインの2曲はどちらも弦楽四重奏が原曲ですが、とても編曲ものとは思えないほど、各楽器に見せ場のある魅力的な木管五重奏を聴かせてくれました。いつもながら、メンバー全員から、音楽をすることが楽しい、そしてこのメンバーで一緒に演奏するのが楽しい、ということが伝わってくる演奏会でした。メンバーの一人がご結婚されたとのことで、お祝いのサプライズアンコールとして奏された「結婚行進曲」が微笑ましかったです。

 めぐろパーシモンの周りは青くて綺麗なアジサイで一杯でした。諸事情により、今後このメンバーが集まって演奏するのは難しいとのこと。とても淋しいです。

2005年6月11日土曜日

嵐の巨人 - 佐川&国分寺フィル マーラー1番

 昨夜12chで放送の極真世界ウェイト制重量級、テイシェイラは予想通りの強さでしたが、レチの後ろ回し蹴りの切れ味は想像以上で鳥肌モノでした。また同時間帯放送の世界ユースでは、我がオランダは小粒な日本を問題にせず楽勝ペースだったので、前半だけで安心して寝てしまったのですが、どうやら日本も点を取ったらしい。

 台風で懸念された天気も何とか持ったので試合へ、とは言っても、日常生活に支障をきたす程の状態なので、まともにプレーできる訳もなく、コート上で「痛っ!」と何回か叫んでいるうちに終了、出なけりゃいいのですが、年に一度の県大会なので、出ない訳にもいかず…。

 その後茨城北部→多摩地区と100キロ以上移動してアマオケのマーラーへ、西武線小平駅の南口からルネこだいらまで、隣の車道よりも広い立派な遊歩道が続いており壮観でした。

6月11日(土) ルネこだいら
 佐川聖二指揮国分寺フィルハーモニー管弦楽団 ウィリアム・テル、ペレアスとメリザンド、マーラーSym1番
 第30回記念定期ということでマーラーを取り上げたとの由。まだまだ発展途上の感のあるオケですが、Tp、Tbはよく鳴っており、特に「巨人」のラスト、畳み掛けるようなクライマックスはかなりの迫力でした。

 その後宴会もあり、戻りは午前様。

2005年6月5日日曜日

国名のアリス - 有栖川有栖「マレー鉄道の謎」

 いいお天気、なのにテニスが出来ないのは辛いところ。

 「月光ゲーム」「孤島パズル」など江神・アリスコンビの作品群では、有栖川有栖は法月綸太郎をも凌ぐ、E.クイーン前期の正統な後継者だと思います。ロジック本格至上主義者としては、世界的にも高く評価されるべきだと考えるくらい。

 一方、「マジックミラー」など、ノンりシーズ作品にも切れ味鋭いものがあるにせよ、国名シリーズなど同著者の火村・有栖コンビの作品群は何作か読みましたが、ロジックの妙味に不足する気がして、このシリーズはもう読まなくてもいいかな、と感じていました。

 ところが先週末の帰省時、旅の途中で手持ちの本が無くなり禁断症状が出て、キオスクで手に取ったのがその中の一冊。

マレー鉄道の謎 有栖川有栖
 メインとなる謎は、海外の某有名密室競作へのオマージュとなっています。これまで読んだ火村ものの中では一番論理の妙味があり、それなりに納得出来る作品でした。とは言え、その点では江神ものには遠く及ばない気はします。また、謎の解決は人によってはしょうもないと感じるかも。鷹城宏の巻末解説(講談社文庫版)もなかなか穿っています。

 江神ものは、そのレベルを維持することを自らに課しているせいか、なかなか出版されませんし、火村ものもそれなりに読もうかな、と考え直した次第。

2005年6月2日木曜日

3次元音響 - 沼尻&日フィル 火の鳥

 交流戦はオイシイですが、ダイエーとはやりたくありません。日本シリーズで負けたのがトラウマになってるし。あ、今は違う名前でしたっけ。

 学会からの帰り道、抽選で当たったコンサートに行ってきました。

6月2日(木) サントリーホール
 沼尻竜典指揮日フィル 火の鳥<全曲版>など
火の鳥の組曲版はよく聴きますが、全曲版を実演で聴くのは初めてです。「組曲版より、やはり編成の大きな原曲版」とよく耳にしますが、ことディスクで聴く限り一長一短という印象です。例えばクライマックス、全曲版はTpのハイトーンがあるけれど、Hrのグリッサンドが無いのは淋しいなあ、って感じです。正直、迫力の面で差を感じたことは無かったです。初めて目にする全曲版の編成は、まず3台のハープに視覚的に圧倒されました。また、2階席のいろんな場所に出没するバンダ(Tpとワーグナーチューバ)の効果は絶大で、3次元的な音場を実現していました。(最後のハイトーンはバンダだったんですね。) 沼尻氏は速めのテンポでどんどん進み、表現に関してはあまり細かく指示をせず奏者に任せている感じで、もっと色気が欲しい気もしましたが、日フィルの奏者はそれぞれに達者な演奏ぶりでしたので、平板な印象はありませんでした。一方、強音部でのメリハリはきっちりつけるので、カスチェイの踊りや大団円はしっかりと盛り上がり、まずは満足の演奏でした。マーラーの8番と同様、原典版には実演で初めて実感できるスケールの大きさがあるんですね。

 昨日から毎日TV東京で放送の全仏オープン、連日深夜かと思っていたら、初日だけ昼の1時半だったんですね。昨夜やってないのでアレ?とは思ったのですが。肝心のシャラポワを見逃してしまいました、痛恨です…。