2005年8月28日日曜日

バッハへの愛 - 西山まりえさんのチェンバロ

 折角日本に戻ったのに今日は残暑も一休み、がっかりです。

 開通したてのつくばエクスプレスで上京し、午前中はテニスをして、午後はタワーレコードのインストアイベントに行ってきました。西山まりえさんのチェンバロです。

 チェンバロのソロを聴くのは2度目くらい、ハープシコードと同じかどうかも知りません。西山さんは登場してまず一気にバッハのフランス組曲(?)の第1番を15分ほど、そして少しのトークの後、同第5番をこれも10分以上一気に演奏してくれました。

 外見は普通の優しいお姉さんという感じの方ですが、ある意味迫力がありました。自分には守備範囲外の曲目なのでよく分かりませんが、西山さんのバッハに対する愛、というか、バッハを演奏できるのが嬉しい、という感じがひしひしと伝わってきました。

 これから学会の準備をして、夜行で大阪へと出張です。

2005年8月18日木曜日

フラメンコのサロメ - サロメ

今日はギリギリ真夏日といった程度の陽気でしたが、夜の空気感は真夏のそれに近いものがあり、むっとする感覚が少し嬉しいです。空には満月に近いお月様が晧々と輝いています。

 満月と言えば、「サロメ」はある意味月が狂気を呼び起こす物語です。先年日本公演もあった、アイーダ・ゴメス率いるスペイン舞踏団のフラメンコをベースとした「サロメ」、その演出はスペイン映画界の巨匠カルロス・サウラが担当し、並行して同名の映画も撮っています。先日の帰省時に実家の衛星放送で観ました。

サロメ <'02 スペイン>
 C.サウラ監督、前半が舞台のメイキング映像風で、後半が実際の舞台、という二部構成になっています。しかし、前半のドキュメンタリー風の部分は俳優が演じているそうで、虚実ないまぜの内容となっているようです。(確かにエンドロールに「監督役:だれそれ」とありました。) 主役のアイーダ・ゴメスは「伝説の舞踏家」と言われるだけあってサロメ役としてはややトウが立ってはいましたが、7つのベールの踊りとその後の部分の緊張感はただならぬものがあり、ゾクッとしました。また映像ではそれほど感じませんが、フラメンコでは足踏みの音などが重要な要素でしょうから、生の舞台はさぞかし迫力があったことと思います。来日公演に行っておけば良かったなあ、と今更ながらに感じました。

 阪神も少し復調ぎみ。何より前節連敗してあげた甲斐あって、巨人が援護射撃してくれたのが嬉しいところです。

2005年8月8日月曜日

嵐とカルミナ - 飯森&東響

 阪神、ロードに出て間もないのにもう1.5ゲーム差、追いつかれるのは時間の問題でしょうか。この時期毎年思うのですが、高校野球をたまには他の球場でやるとか、甲子園を提供する代わりに高校球児を1名優先的に入団させられるなどの特別措置をして欲しいものです。

 今日も無事真夏日でしたが、さっきからもの凄い雷雨になってます。しばらくしたらコンサートに出かけるのに、それ迄に去っているかどうか微妙なところ。現時点では出るに出られません。感想は戻ってから深夜にまた書きます。

 豪雨のため道路が川となってバスが遅れ、落雷でJRが遅れ、間に合わないかと思いました。が、開演直前に何とか到着。連れはもっと遅れてきました。

8月8日(月) ミューザ川崎
 飯森範親指揮東響 カルミナ・ブラーナ
好きな曲ですが実演で聴くのは初めてで、自分の中に基準となる響きが無いので確かなことは言えませんが、ほぼ予想通りの音響だったので、演奏もそこそこだったのではないでしょうか。飯森氏のエネルギッシュなところが活きてました。ただ新しい発見が無かったのも事実。この曲は同じ曲想を2度3度繰り返すパターンが多いのですが、繰り返す度にスケールが大きくなるのはよく分かりました。外人のトップ奏者がいなかったせいか、ホルンが今ひとつでした。バリトンは3階席まで余り声が届いてこなかったのですが、(カウンター)テナーは声も演技(!)も見事でした。合唱まで少し演技させられていました。

2005年8月6日土曜日

変化する惑星 - アンサンブル・プラネタ

 陸上の世界選手権が開幕しましたね。今日こちらは昨日よりやや気温は高めでしたが、全国的には昨日より少し低め。実は昨日がこの夏の頂点で、これからは下る一方なんでしょうか。そういえば明日はもう立秋(たぶん)。

 8月中旬以降の帰省や出張を考えると、今日が花火大会に行くたぶん最後のチャンス。昼はテニス、夜は花火、と思っていたのですが、テニス仲間にそれを打診したところあっさり却下。(「花火は行くよ。ただ他の人と。」) テニスの後は暇になったので、昼飯代わりにグロ氷を食べて、夕方は星を観てきました。

 但し、星といってもアンサンブル・プラネタ。女性のアカペラコーラスです。新宿南口のHMVのインストアイベントでミニコンサートを聴きました。ラフマニノフの「ヴォカリーズ」などの名曲と「埴生の宿」などの有名民謡をあわせて6曲、心に染み入る美しいハーモニーを披露してくれました。特に最後のパッヘルベルのカノンなど圧巻でした。

 このユニット、仲好しが集まって出来たと言うより、プロデュースする人が集めて結成したと言う感じ。そのせいか、数年前に同様のイベントで見た時とメンバーがかなり変わっていました。人数からして変化しています(4人→5人)。

 明日はアマオケのマーラー「復活」を楽しみにしていたのですが、日中のテニスと場所が遠く、行けるかどうか微妙なところです。

2005年8月4日木曜日

サンティ&PMFオケのローマ3部作

 本日も33度超のステキな陽気。今夕はサンティ&PMFオケの演奏会を聴きに行きます。ローマ3部作の前にロッシーニを何と3曲もやる弩級プロのため、12時前には帰れそうにありません。

 電車から降りた瞬間、都心の方がより暑かったことが判りました。たぶん35度クラス、羨ましい。演奏もなかなか熱かったですが、想像していたほどではありませんでした。

8月4日(木) サントリーホール
 ネルロ・サンティ指揮PMFオーケストラ ロッシーニ序曲×3、ローマ3部作
オケは少し心もとない部分はありましたが、後半に行くにしたがって調子が上がる感じでした。ロッシーニの序曲を3曲やった後に、3曲目の「ウィリアム・テル」の最終部分をアンコール。前半でアンコールをやるんじゃ最後はどうなることかと思いましたが、後半はアンコール無しでした。それでも終演は9時40分くらい。若者のオケなので、金管を中心としてパワーはあるのですが、サンティのスタイルなのか、はたまた座ったのが1階の雨宿り席だったせいか、爆発的な音響は感じられず、迫力では今年聴いた4度の3部作の中では中位でした。特に「祭」の終曲など、非常に整然とした熱狂、という印象です。サンティの解釈で印象的だったところは、「噴水」の1,4曲め、「松」の2,3曲めなど、静かなパートでは低徊趣味的な弱音に走らず、表情豊かに表現するところです。

2005年8月1日月曜日

イメージとの違い - 貫井徳郎「失踪症候群」 

 昨夜のK1ハワイ大会、格闘技マニアからすると、レベルから云ってB.J.ペンとヘンゾ・グレイシーの対戦が最大の呼び物だと思いますが、フジの中継はありませんでした。残念。まあ、予想されたことではありますが。

 本日は残念ながら平年並みの陽気、仕事を休んで試合してきました。昔ならハメることができた(たぶん)相手でしたが、練習不足と実戦の勘のにぶりとで要所のポイントを取れず敗退。8月は帰省や学会出張などと重なってもう試合に出られないので、早々に自分の夏は終わってしまったようです。

 ただ本はもう一冊読めました。

失踪症候群 貫井徳郎
 本格マインドに溢れたデビュー作「慟哭」に比べると、ミステリー的興趣は薄めで、小品といった印象。かなり物足りなかったです。ただ、筆力はあるので読みやすいし、社会派的な興味や主人公のキャラで読む人には向いてるかも。

 阪神、死のロードを前にして気が付けば3ゲーム差、尻に火か点いてきました。