2006年1月22日日曜日

峻厳なショスタコーヴィチ8番 - 小松一彦&新交響楽団

 雪だった昨日は都心ですら日中は1度くらいの寒い一日でしたが、すっかり晴れた今日は5度くらいにはなったでしょうか。ただ、朝はマイナス6度まで冷え込んだので、そこここに見える雪ダルマは凍りつき、道路はアイスバーン状態です。

 ショスタコイヤーに相応しく、今年に入って今日でもう3公演。8番をアマオケの老舗、新響で聴いてきました。

1月22日(日) 芸術劇場
 小松一彦指揮新交響楽団 邦人現代作品、ショスタコーヴィチ Sym8番
小松氏の指揮は何度か聴いている筈ですが、これと言った印象を持っていませんでしたが、ショスタコには思い入れがあるらしく、指揮ぶりから気迫が伝わってくる感じで、最初の低弦のパッセージから凝縮された響きでした。特に持続音の最後を激しくクレッシェンドする歌い回しは、ロシアオケを思わせる表現です。金管や打楽器の登場する強音部での凄みと響きもなかなかのもの。弦中心の弱音部になるとさすがにピッチの問題も出てきて音の緊張感を十全には維持できませんでしたが、各所で登場する木管の見事なソロがその点をカバーしていました。
 これだけ重い曲の後はアンコール無しかと思いきや、団員はすぐに次の楽譜の準備を始め、ハープ・チェレスタ奏者も登場。ショスタコのアンコールと言えばこれ、というタヒチ・トロット(二人でお茶を)を演奏してくれました。日本人がやるとこういった軽妙な曲は余りサマにならないのですが、この曲をやってくれただけで満足です。

 以前、同じ芸劇でロストロポーヴィチ&ロンドン響が全く同様に8番の後、タヒチ・トロットを演奏した時、アンコールの方により感動して泣きそうになったのを思い出しました。明日からはゲルギー2連チャンです。

0 件のコメント:

コメントを投稿