2008年7月27日日曜日

目指せ、ゴスオケ? - 森口&オーケストラ・ダヴァーイのガイーヌ、ラフマニノフ2番

 あーあ、昨日のツール個人TT、エヴァンス全く冴えませんでした、チャンスだったのに…、アルプスで脚を使わされたのが残ってたんでしょうか。まとめると:

  シューマッハー 名前の通り 速かった
  エヴァンスは オッティーみたく なってきた

あと、パンターニファンとしては辛いのですが、今年のツールはやはりコレ:

  あらリッコ やることすべて パンター似

 そうそう、中日が拙攻で阪神に連敗、ホントどうしちゃったんでしょう、逆なら日常茶飯事ですけど。

 雲が多く気温はやや低め、午後陽が射してきて30度に達した感じ、午前練習、午後アマオケと基本的休日パターン。

 今日聴くのはロシア音楽を演奏するために結成されたオケ(の第2回演奏会)、コンセプト的にもメンバー的にもショスタコ専門オケ、ダスビとかぶってます。それだけに金管の爆発度に期待。

7月27日(日) ティアラこうとう
 森口真司指揮オーケストラ・ダヴァーイ ハチャトゥリャン ガイーヌ、ラフマニノフ Sym2番
前半は「ガイーヌ」から何と22曲も選んでおり、この辺もダスビっぽい感じ、期待通り冒頭からブラスがガンガンキテます。「レスギンカ」はハチャメチャな曲と思ってましたが同じ位ハチャメチャな曲が何曲もあって1時間程、もうお腹一杯です。豪快なブラス(特にTp)の他、木管陣や弦セクションもなかなかです。後半のラフマニノフも森口氏の濃いめの表情付けと相俟って、プロを含めても過去聴いた同曲では一番豪快だったかも。また原典版(?)なのか、第3楽章最後の方で聴いたことの無いフレーズも。アンコールにはレスギンカを更にパワーアップしてもう一度(異なる版かどうかは不明)、会場大興奮です。

 昨年の旗揚げ公演は都合が付かずスルーしたのですが、このオケは(ダスビ同様)今後毎年要チェックです。個人的期待としては、この線を極め、今は亡きスヴェトラーノフ&ソヴィエト国立響(俗称ゴスオケ)の再来を目指して欲しいです。

 1時半開演で会場を出たのは4時20分、空調で冷え切った身体を温めるべく錦糸町までゆっくり散策、駅に着いた直後、激しい夕立が来ました。

 ところが3駅隣のアキバに出ると雨は降ってません。つくばエクスプレスに乗り込んで30分程、途中でまたも激しい雷雨、電車が徐行運転を余儀無くされる程。

 地元に着くと雨は小降りになってましたが、雷がまるで花火大会の如き盛大さ、絶えず空のどこかが光ってゴロゴロ鳴ってる印象です。

 って訳で数えてみました。5分間で雷が何と64回!つまりほぼ5秒に1回のペース! 360度見回して数えた訳では無いし、1、2秒の間に連続して起きたものは1回と数えてるので、実際にずーっとゴロゴロ鳴っていることになります。

2008年7月20日日曜日

充実音のマーラー5番 - 十束尚宏&フィルハーモニア・エテルナ

 あれえ、またナゴヤドームで勝っちゃいました。どうやら中日は未だ梅雨明けしてない模様。

 一方関東地方は昨日梅雨明け宣言されたとのこと、ただこの1週間はほぼ毎日「明日は降る」と言って降らない狼少年状態の予報が続いたので、後日遡って修正されるかも。

 「梅雨明け10日」と言いますが、それには少しばかり相応しくない晴れ方と気温、都心では真夏日でしたが地元では30度には届かず。少しでも暑い所へ、って訳ではありませんが、コンサートで都心へ。

 往きの電車でのこと、向かい側に座る女性が突如として上半身を90度前に倒してそのままに、こうなると頭はほぼ両膝の間、髪は垂れ下がって床に着かんばかり、この体勢はもどしそうになったように見えるため、周りは声を掛けるべきかどうかこわごわ見守る状態に。

 ただその女性、シンドそうに呻く訳でも無く、その体勢のままピクリとも動きません。10分程してむくりと起き上がり、しょぼしょぼとした寝ぼけ眼で周りを見回すと、またがくりと前傾して同じ体勢、つまり上半身は床と平行、そして髪の毛ダラリ、どうやらこれが彼女にとって一番楽に寝られる姿勢らしく、実際終点に着くと、何事も無かったようにすたすたと歩き去りました。

 これは稀なケースでしょうけれど、人によって寝やすい姿勢は違うもんなんですね。

 今日聴くアマオケは、ワグネル(慶応のオケ)を筆頭に在京大学オケの卒業生を中心に結成されて10余年とのこと、ワグネルと云えば、今日の指揮者十束尚宏との数年前の9番が素晴らしい演奏でした。5番はどうでしょう。

7月20日(日) すみだトリフォニー
 十束尚宏指揮フィルハーモニア・エテルナ モーツァルト PC24番、マーラー Sym5番
前半モーツァルトのソリストは横山幸雄、拍手に応えてアヴェ・マリア(?)の派手な編曲版を披露、そして後半のマーラー、Tpソロは芯のある美音、Hrソロはただただ見事、オケ全体でも弦の均質なサウンドなどかなりのレベル、十束氏のアク薄めながらゆっくりめのテンポで各フレーズをしっかり押さえてゆく解釈に充実した音で応えていました。第4楽章では意図した情感が余り出ていなかった印象でしたが、第2楽章と終楽章のコラールでのブラス(特にTp)の鳴りは見事でした。アンコールは無し。

 今日の席は3階最前列、トリフォニーはどこに座っても空調の風が来て自分にはキツいです。

 大阪シンフォニカーのFMライブを録音しようと家に帰ると、な、何と、開始時刻を間違えたかウォルトン「王冠」行進曲が既に始まってます(涙)。小曲では抜群に好きな曲で、ライブが放送されることは滅多に無いのに…。

 今夜はF1ドイツGP、そしてツールは遂にアルプスステージに入ります!

2008年7月15日火曜日

ミドリの猿と富津観音 - 千里眼 <'00 日>

 ツールもピレネーステージに入り文字通り前半の山場、cyclingtime.comのテキストライブでも十分興奮しました。

 昨日よりしっかり晴れましたが、日陰に入ると割合涼しく、真夏日には届かなかった模様。

 松岡圭祐と言えば、フジ深夜の珍番組「A女E女」でエロい催眠術をかける妖しいヒト、という認識で、10年程前にミステリーを手掛けた時にはビックリしたものです。そして「催眠」「千里眼」と読んでみて、しっかりしたエンターテイメントになっていて更にビックリでした。

 どちらも映画化されており、「催眠」は原作と内容が大幅に改変されホラーと化していましたが、それはそれで菅野美穂の怖さが特筆モノでした。「千里眼」はどうなっているでしょうか。

千里眼 <'00 日>
 普通の市民がある日突然「ミドリの猿が…」と叫んでテロを起こす一連の陰謀に女性自衛官が挑むサスペンスアクション、原作は(内容をもう覚えていないのですが)それなりにしっかりしたストーリーがあった気がしますが、こちらは説明不足ですっかり無茶苦茶な話になってしまった感じ、とても原作者自身が脚本に係わったとは思えない出来でした。

 富津にある東京湾観音が舞台でその存在感は強烈、ここ茨城にある牛久大仏より大きいのかも、と気になって調べてみました。

富津東京湾観音 高さ56m 
牛久大仏 高さ120m(本体100m・台座20m)

 やはり牛久大仏の方がずっとデカかったです(Wikiによると世界一だとか)。でも映画では「高さ400m」とか言ってた様な気が…、気のせい?

<追記>
 その後確認したら確かに「高さ400m」と言ってました、ということは海抜350mの場所に建っているのか?でも富津近くの山は一番高い鋸山、鹿野山の山頂ですら300m台、よってそれは無さそう。どうやら「東京タワー(333m)より高くなくちゃ」といった作劇上の虚構の様です。
 更に東京湾観音をWEBで調べてみると、「海抜167mの宝冠部分から見る東京湾は絶景!」「背の高さ(海抜)は179mのようです」との記述あり、100m以上の高台に建っているのは事実のようです。

2008年7月12日土曜日

実話ベースの甘くて苦い青春ミステリー - 米澤穂信「氷菓」

夏到来! 地元も都心も33度超、練馬は猛暑日だったとか、この1週間で身体は夏仕様になったのか、朝から昼過ぎまでたっぷり練習しても快適至極、久我山のコート周りではセミがギンギン鳴いてました。

 練習後は遅めの昼飯代わりにグロ氷、3週連続です。食べ終わって店を出ると雷がドーン、一天にわかにかき曇り、って感じで雨がポツポツ、電車賃をケチって駒場東大前から渋谷まで歩いたら、渋谷に着く頃には激しいスコールに、かなり濡れました。

 本日は最近読んだ本から、著者の作品では声価の高い「いちごタルト」「トロピカルパフェ」をつい先に読んでしまったのですが、これが処女作です。

氷菓 米澤穂信
 やや斜に構えた主人公とその高校の古典部の仲間たちが所謂「日常の謎」に挑む、連作短編風の長編、実話がベースのためか、ミステリー部分に際立ったキレはありませんが、本格物の骨法は押さえています。タイトルの意味が余韻を残します。

 いま夜空には綺麗な半月が懸かっています。

2008年7月9日水曜日

ブリティッシュ・スタイル - エヴァンス&ナショナル・ユース・ブラスバンド・オブ・スコットランド、山本武雄&洗足学園音大ブリティッシュブラス

 あれまあ、こんなにウマくいって大丈夫? って感じの7連勝、プレーオフのマジックまで出ちゃいました。中日とのゲーム差12.5はパリーグ西武とロッテとの差を軽く凌駕します。
 
 昨日と同様怪しめの雲行き、気温は久々に25度に届きませんでした。

 今日はブリティッシュ・スタイルのブラスバンド、オンエアではよく耳にしており、妙にまろやかだけど迫力が無いなあという印象、実際に聴くのは初めてです。
 
7月9日(水) みなとみらい
 リチャード・エヴァンス指揮ナショナル・ユース・ブラスバンド・オブ・スコットランド、山本武雄指揮洗足学園音大ブリティッシュブラス ローエングリン、惑星、軽騎兵、展覧会の絵など
 第1部はゲストのスコットランドブラス、第2部は洗足音大のブラス、第3部は合同演奏、会場は大半が(たぶんバンドをやってる)中高生です。第2部は邦人作品、第1・3部は編曲ものに加えユーホ奏者スティーヴン・ミードも参加、彼をフィーチャーした作品ではセンチメンタル系の「ベネディクツ」とヴィルトゥオーゾ系の「ブラブーラ」が強烈な印象。
 まず編成に圧倒されます、Tb、ユーホ、チューバがそれぞれ10本程並ぶだけで圧巻、フレンチHrとTpは不在、その代わりに小さめのユーホみたいな楽器(たぶん昔テナーホルンとかバリトンホルンとか呼んでたやつ)が12本!コルネット族(小さいのからフリューゲルホルンまで)が何と29本!!パーカッションと併せ総勢70名程、しかし、そこから出てくるのは常にブレンドされたまろやかな響き、普通のブラスの突き刺す迫力とは無縁の異質のサウンドです。
 第2部の洗足音大もほぼ同じ編成ながらコルネットの音色がよりラッパっぽい響きで少し通常のブラス寄りでした。洗足音大にはこの編成のバンドが複数あるらしく、第2部とは別のバンドが第3部でスコットランド勢に合流、これだけで100名を軽く超えるのに、曲によっては第2部のバンドまで合流、Tbだけで26本!他も推して知るべしです。ステージに乗り切らないのでPブロックを使用、の予定が招待券のバラ撒き過ぎでお客さんを入れざるを得なくなり、ステージ脇で立っての演奏でした。でも150名を超す編成でも包み込むようなサウンドは相変わらず。アンコールはみんなでマーチを1曲。

 音から想像していたより遥かに大きな編成にただただ驚き、ブラスバンドと言うより寧ろ、大編成の弦楽合奏を思わせる音作りでした。
 
 スコットランド勢は男女半々位でしたが、国内勢はチューバを除いて男は探さなきゃいけない程の少数派、やはりそんな時代か。

 当日座席券引換えの招待券ゆえ、早めに会場入りして並んだのに3階席最後列、自分の後ろに並んでいる人を数えてみると概算で300人以上、しかもまだまだ列が延びていたのに…(涙)、ちょっと解せない割り振りでした。

2008年7月8日火曜日

ノヴェライズ風推理小説 - 秦建日子「推理小説」

 昨夜のK1MAXでは佐藤がプアカーオにKO勝ち!ちょっと信じられません、これで主催者の思惑通りの結果、まさか…、いやいや、沢村忠の頃じゃないんだし…。

 気温は平年並み、雲が多く、不安定そうな天気ながら、今のところ大きく崩れることは無し。

 一昨夜のフェデラーvs.ナダル世紀の一戦の徹夜観戦が響いたか、昨夜は夜1時過ぎに意識喪失、その後夜中に2度程意識は回復したのですが、結局4時スタートの「LOST」を逃してしまい痛恨。

 痛恨と言えば「SEX AND THE CITY」がテレ東でいつの間にか始まっていたのを今発見、今夜はもう第3話、既に2話終わってます(涙)、話題作だっただけにNHKがやると思って油断してました、タイトルが悪かったか…。

 今日は先日読んだ本から、筆者はこれがデビュー作ですが脚本家としてはキャリアがあり、三上博史の怪演とミステリー的仕掛けが印象的だった「共犯者」、秀逸なミッシングリンクの「ジョシデカ」、かなり泣かされた「ラストプレゼント」などなど。字面からは性別不明ですが、筆致からすると男性でしょう。

推理小説 秦建日子
 犯人の書く「推理小説」通りに起きる連続殺人をコワモテ女刑事が追います。つい脚本風になってしまうのを逆手に取ったのか、意識してそんな書き方になってます。TV版を先に観てしまっているので客観的な評価は難しいのですが、楽しく読めて、メタミステリー的味わいもあるけれど、本格ミステリー的な興趣は薄い、といった感じでしょうか。

 一番の驚きはこの原作の内容がTV版に当たる「アンフェア」では一部に過ぎなかったところです。

 明日はみなとみらいでブラスを聴いてきます。

2008年7月3日木曜日

ミステリー度ダウンの映画版 - アンフェア the movie

 おやまあ、また中日に勝ってしまいました、これで8.5ゲーム差、今日は負けてもいいでしょう。

 ほぼ曇りで湿度も高め、梅雨らしい夏日、前クールを消化しきらないうちに新ドラが始まってバタバタしています。

 テープ整理を兼ねて「私の頭の中の消しゴム」の逆輸入深キョン版を発掘視聴、脚本のせいか演出のせいか、パッとしませんでした。ただ、難病つながりで「神様、もう少しだけ」と同じキャスティング!(田中好子と深田恭子)というシャレだけで満足、また(演出上の要請とは思えない箇所で)共演者の二の腕や肩に自分の豊満な胸を押し付ける深キョンは相変わらず偉大です。

 「アンフェア」は、ここ数年のミステリードラマで最も驚かせてくれた作品で、続編としてTVスペシャル版と映画版が存在します。以前に観たスペシャル版を復習しつつ、映画版をveoh視聴しました。

アンフェア the movie <'07 日>
 今回は病院を舞台としたテロ事件、「24」や「ダイ・ハード」を意識した作りですが、映像的にもストーリー的にもややお手軽な感じで、本編はおろかスペシャル版より出来が悪い印象、また内容的には少なくともスペシャル版を観てないと要点が不明になります。続編を作れる展開にはなってますが、この出来では難しいかも。

 次は原作を読んでみます、先日1冊100円で大量購入した中にあるので。