2008年11月29日土曜日

神ソロチューバの展覧会 - 佐藤宏充&江東シティオーケストラ

 この日はアマオケのハシゴ、学生オケに続いては市民オケです。

11月29日(土) ティアラこうとう
 佐藤宏充指揮江東シティオーケストラ ドヴォルザーク チェロ協奏曲、ムソルグスキー 禿山の一夜、展覧会の絵
 1曲目は禿山の一夜、弦管バランスの取れたサウンドでした。次のドヴォルザークは長かったです。サービス精神旺盛のソリスト宮澤等は拍手が終わったのに再登場、よく耳にするソルフェージュ風の曲(バッハ?)をアンコールに。オケは個々はともかく全体としてはまとまった響き、特に弦は合奏になると安定し音量もまずまず、後半の展覧会も標準的なサウンドでしたが、ビドロのソロを大きなチューバでそのまま、しかも見事に吹いていたのには驚き! 神かと思いました。あとカタコンブでのTbも豪快。アンコールは「マ・メール・ロワ」から妖精の園、ラストの一音は弦だけ残す美しい余韻でした。

 ちょっと調べてみると、ビドロのソロをチューバでやるのはそれなりにあることらしいです(ラヴェルは当時もっと小さめだったチューバを想定して書いたとのこと)。これまで気付いてなかっただけか…、双眼鏡のお陰かも。因みに先日のコンセルトヘボウはユーホでした。

2008年11月26日水曜日

マクガイバー、宮沢賢治、消灯ですよ - 伊坂幸太郎「魔王」

 今日気になったニュース:「しんにょう」の点は1つ?2つ? 結論持ち越し
「文化庁などによると、しんにょうは本来2点表記」とあってビックリ! これは1点、あれは2点、と漢字によって決まってるのかと思ってた…。

 朝の冷え込みは4度と甘め、日中はすっきり晴れて気温は平年並み、夕方西の空に輝く金星と木星、この2つが日毎に近づいてきています。

 本日は先週末読んだ本から、柄刀作品に比べるとさすがに読みやすく(笑)、あっという間に読めました。

魔王 伊坂幸太郎
 ファシズムの胎動感じられる現代の日本で、ふとしたことから特異な能力を身に付けてしまった主人公達の身の処し方が2部構成で描かれます。よってミステリーと言うより普通の小説、従来作のミステリー部分を除いて伊坂節だけ残した感じです。冒険野郎マクガイバー(古い!)には笑いました。心に残る作品ではありますが、個人的にはミステリー的仕掛けが無いと淋しいです。

 著者お得意の既作品とのクロスオーバー、今回は全く気付かず、WEBで他の方の感想を読んで初めて「死神の精度」との濃いリンクを知った次第、それを読んでからの方がより味わえると思います。他にもあるかも。

2008年11月24日月曜日

勢揃いのマーラー1番 - 末廣誠&学習院輔仁会音楽部

午後に渋谷タワレコのインストアイベントでMODEAを聴いた後、夕方は池袋へ移動し、初めて聴く学習院のオケ、マーラーの前にフォーレ「レクイエム」をやってしまうという重いプロです。

11月24日(月・祝) 芸術劇場
 末廣誠指揮学習院輔仁会音楽部 サン=サーンス 「サムソンとデリラ」バッカナール、フォーレ レクイエム、マーラー Sym1番
 まず驚いたのは女性率の高さ、Tbは全員女性、Tp,Hrにも男が1名ずつしかいません(後半でやや男性は増加)。最初のバッカナールではHrが豪快、独唱・オルガンと70人の合唱が加わった次のフォーレは100%守備範囲外。後半のマーラーでは管楽器が勢揃い、Hr10本、Tp7本、Tb6本、木管も多くObは何と7本!アマオケではありがちな光景とは言え、これはちょっと記憶に無い本数。末廣氏の端正な解釈の下、まずまずのまとまり、ティンパニ(♀)の激しい打ち込みとチューバ(♂)の豪快な吹きっぷりが目立ってました。ラストのHr(と補助のTb)はベルアップのみ、アンコールは無し。

 コンミスの方が素敵でした。

 本日のボケ老人:
家に帰って脱いたズボン、ふと見ると、何と右お尻の付け根部分が横に20cm以上も裂けてます、つまりズボンほぼ半周! え、いつから? この2日間履いていたのに…。

パーカッション八面六臂 - MODEA

一昨日捻挫した右足は、昨日の試合強行出場の悪影響も無く、痛みも漸減傾向、勿論練習は出来ないので昼まで暇になり、ゆっくり朝寝坊。

 朝は見事な晴れ、「予報は外れ」と思い傘を持たず東京へ、しかし午後は予報通り雨、濡れ鼠になり気温も低め、かなり凍えましたが、右足には良かったかも。

 まずは学園祭に顔を出し後輩に差し入れ、それから渋谷タワレコでのインストアイベントへ、アーティストはMODEA CALM des Vision、略称"モーディア"なる、キーボード、ヴァイオリンとパーカッションの女性3人ユニット、ジャンルはクラシックではなくてフュージョン系です。(この時点では忘れてましたが、2年前に1度銀座で聴いています。)

 ベスト盤が発売される程のキャリアがあり、そこから半分の7曲、30分以上もの演奏、キーボードの方だけノリが違うと思ったら、Pfと作曲担当だった中心メンバーが抜け、臨時の(若しくは新しい)メンバーとのこと、パーカッション担当の方の(余裕ある)八面六臂の活躍が印象的でした。

2008年11月21日金曜日

輪廻の回廊 - 柄刀一「4000年のアリバイ回廊」

 今朝は昨日より更に冷え込んでマイナス2度! 昨夜からマフラーも着用することにしました。

 本日も快晴、気温は昨日より少し上がって15度弱と平年並み、寒さも底を打って、週末は少し暖かくなるのではと期待。

 明日からの3連休は職場の検査停電、そのための準備でバタバタして、予定の仕事が終わらず。ノートパソコンに入れて週末の宿題か。

 今日は先日読了した本から、少し読むのに時間が掛かり、2冊ばかり他の本に追い越されました。

4000年のアリバイ回廊 柄刀一
 処女作「3000年の密室」と一部の登場人物が共通する続編的作品、本作でも古代の謎と現代の謎が並行/交錯します。縄文遺跡に関する謎はなかなかに魅力的ですが、現代の殺人事件に関しては「密室の次はアリバイでしょ」と編集者に言われて書いたの?と邪推したくなる程しっくりこない上、登場人物の描き分けが甘くミスディレクションの効果も半減、物語の背後に壮大なテーマがあるだけに、まとまりの悪さが勿体無く感じました。

 「せんせい」というひらがな表記は相変わらずでした(笑)。

 明日はアルメニアフィルと日フィルのハシゴ、初来日の前者には爆演をちょっと期待してます。

2008年11月18日火曜日

リントゥ&都響のマーラー1番

一昨日の晩からの懸案、トイレの"大物"は一晩寝かせても頑として動じませんでしたが、丸一日寝かせるとさすがに態度を軟化したか、すっきり流れてくれました(笑)。

 今日も冷え込み無く、日中はまずまずの晴れで気温も高め、目から顔に広がったアレルギーは殆ど治まりましたが、下半身の蕁麻疹はまだ元気、日に2、3度、デリケートゾーンで暴れる時などホントいたたまれません(涙)。

 朝は「オンエア―」最終回を満喫し、昼は壁打ちを満喫、そして夜はコンサート、ハンヌ・リントゥという、フィンランド出身の未知の指揮者のマーラーです。

11月18日(火) 東京文化会館
 ハンヌ・リントゥ指揮都響 ベートーヴェン PC5番、マーラー Sym1番
前半のベートーヴェンのソリストは中村紘子、第2楽章を聴き映画「ラストコンサート」の協奏曲が(ラフマニノフだけでなく)この曲もパクっていることを知りました。後半のマーラーはゆったりと開始、かなりの長身で大きく指揮をするリントゥ、どうやら速いところはより速く、遅い所はより遅い、というタイプ、よって第1楽章は快速テンポでフィニッシュ。全体的にはアクも毒も薄めながら、ポイントは効果的に強調する表現で、第3楽章中間部の柔らかな表情と後半に移る時の長ーい間、そして終楽章緩徐部での内声強めのバランスが印象的。バーンスタイン流にファンファーレではタメを作る終楽章、クライマックスでは低弦の刻みを強調し、楽譜通りに起立した8本のHrはやや迫力不足ながら、Tpのハイトーンはバッチリ決まってまずまずの大団円でした。

 第1楽章、舞台裏にいた3本のTpが時間差で戻ってくるのが面白く、また終楽章では何があったのか、3rdFg(兼コントラ)奏者が途中退場、しばらく後に復帰、という一幕も。

2008年11月16日日曜日

シモノフのワンマンショー - シモノフ&モスクワフィルの1812年、プロコロミジュリ

 野球のアジアシリーズ、結局TV放送は無し、ヒドイ扱いだ…。巨人が出てたら違ったんだろうか。

 終日小雨のぱらつく1日、最低気温は10月上旬並みながら日中は平年並み、雨で午前中の練習は中止、週末ラケットを握らなかったのは痛いかも。

 午後はオペラシティ、時間が出来たので、昼飯は初台の有名ラーメン店へ、開店時間が限られており、過去何度か足を運んでも叶わなかったお店、そこで食べられて満足。

 今日のモスクワフィルは、ロシアオケがニュートラル化する中、昔日の香りを残す数少ないオケ、ただ一流オケなのにヘンな招聘元のせいで某ソリストのバックバンド的な扱いに甘んじつつ毎年の様に来日、しかもそのソリスト分の上乗せかチケット代がバカ高、ただ数年に1度は今日の様なオケ単独公演があり、チケット代も半値、しかし招聘元は宣伝しないのでチケット余りまくり、ホント勿体無いことです。

 実は同じ時間帯、アマオケのマーラー1番もあったのですが、上記理由により、こちらを選択です。

11月16日(日) オペラシティ
 ユーリ・シモノフ指揮モスクワ・フィル ボロディン 夜想曲、チャイコフスキー スラヴ行進曲、1812年、プロコフィエフ ロミオとジュリエット
 予想通り安い席だけ埋まり、1階席後方や2、3階センターはガラガラ、それでも5割方入っていたので先日のテミルカーノフの時よりはマシか。最初のスラヴ行進曲は小手調べかブラスはほどほど、次はボロディンの有名曲をオケ編曲版で、弦セクションのデモンストレーションか、2ndVnがかなりの存在感、前半の締めは1812年、スラヴ行進曲と少しかぶってます(笑)、シモノフはノリノリであざとく表情付けまくり、弦は頑張りブラスは余力を残しつつまずまずの吹きっぷりでなかなかの迫力、先日のStペテルブルクフィルの同曲と比べると、弦の地力など向こうが上の感じですが、全体のノリでこちらの勝利でした。
 後半はシモノフ自身の編によるプロコ「ロミジュリ」、冒頭の「モンタギュー家とキャピュレット家」からしてブラス全開、明らかに前半とは違います。そう言えば前回の単独公演もステージ後半(白鳥の湖)に本気を出してました。6本のHrの咆哮やパーカッションの激烈な打ち込みなど濃厚な40数分間、「タイボルトの死」も当然凄かったですが終曲(ジュリエットの死?)でのブラスが壮絶(3本のTpはやや疲れ気味でしたけど)、中でも4本のTbの破壊的な吹きっぷりは最高、今年のMVPはほぼ決定です。アンコールはまず大人しめにシューベルト「楽興の時」から、次にTpが1人加わって「眠れる森の美女」のワルツ、シモノフは客席に向かって見栄を切るなどして楽しく豪快にフィニッシュ、ほぼ期待通りの豪演でした。

 こと自分に関しては"ロシアンブラス"は、脳味噌が揺さぶられるヴィヴラートと全体のバランスを破壊して突出するバカ吹き、を意味してます。今日は割とストレートな響きだったのでロシアンブラス度は6、70%、でもブラス爆発度は90%位と大満足、爆裂度では前回の公演(展覧会の絵)を超えました。

 「1812年」のロシア内対決はモスクワの勝利、プロコ「ロミジュリ」は12月のゲルギー&LSOとの対決になりますが、爆演度でこれに勝利するのはかなり難しいのでは。

 今日のボケ老人:
会場で貰ったパンフが家に着いた時点で手元に無し、どこに置き忘れてきたかも分からず…。

2008年11月15日土曜日

沼尻&日フィルのマーラー5番

 さっきまでスケートのGPシリーズ、フランス大会の女子ショートを観てたんですが、グエンドリーヌ・ディディエ(たぶん)というフランス選手がぶっちぎりでキュート! ただ実力的には今後TVで見られる確率が極めて低い選手なのが残念。
<追記> その後調べてみると、何とフランスからはキャンディス・ディディエ、グエンドリーヌ・ディディエと2人のディディエ選手!が出てました。よってキャンディス・ディディエだったかも。

 そうそう、伊達きっちり優勝しましたね。でもこれが最年長記録でないところが凄い(笑)。また相手の瀬間の所属(PJ!)にも少し笑いました。

 今日のボケ老人:
「つくばー北千住」間を乗車するのに「つくばー秋葉原」間の回数券を使ってしまう。

 最低10度台とかなり、日中も20度近くとやや高め、そこそこ晴れ間があった午前中は教え子の応援、雲が出てきた午後はコンサート。

 試合会場の学習院からサントリーへの移動に、開業して5ヶ月、まだ乗ったことの無い副都心線を使うことを思い立ち、雑司ヶ谷駅へ、目白通りからはやや見つけにくかったです。またホームではいきなりの通過電車、個人的には地下鉄で目の前を通過されたのは初めて。東西線にもあることで、珍しくは無いのかもしれませんが。

 本日聴くのは沼尻&日フィルのマーラー、氏のマーラーは1年前にこのコンビで6番、あともっと以前に東フィルとの7番を聴いてますが、堅実だけど面白みに欠ける、という印象を持ってます。

11月15日(土) サントリーホール
 沼尻竜典指揮日フィル メシアン 七つの俳諧、マーラー Sym5番
 最初のメシアンは小編成の現代っぽい曲、後半のマーラー、Tpソロはぼちぼち、新しい版なのか第3楽章をその場で起立して吹いたHrソロは巧くて堅実でした。沼尻氏の中庸インテンポでアクの薄い解釈は相変わらずでしたが、指揮棒を置いての第3楽章のワルツ、同じく第4楽章主題回帰部でスローダウンしての表情はなかなか、あと両端楽章ではかなりブラスを開放していたのもやや意外、そして終楽章クライマックス、雄大なコラールの後、コーダでは乱れるほどの快速テンポで追い込みをかけての終結、彼のマーラーで初めてケレン味を感じました。

 明日はある意味この秋最大の期待、シモノフ&モスクワフィルです。オケ単独公演ゆえ招聘元は宣伝してないので、チケットは余りまくっていると思います。近頃ロシアらしいオケが無いとお嘆きの方、爆演が好きな方は是非!

2008年11月14日金曜日

飯守&シティフィルのマーラー9番

 今日のボケ老人:
地元で自販機に520円投入して缶コーヒーを買いお釣りの400円を取り忘れ、たことを1時間後、東京に着いてやっと気付く。

 何と伊達、全日本も決勝に行ってしまった…、と言うか、ここまで来たら優勝でしょ。

 今日もよく晴れて20度近くと暖かめ、しばらく見ない間に、お月さんがすっかり円くなってます。

 夜は飯守&シティフィルのマーラー9番、このコンビで以前聴いた2番はオケが乱れてボロボロでしたが、その後聴いた読響との1番はベタベタ系の解釈が見事でした。今日もオケのコンディションによっては期待出来そうです。

11月14日(金) オペラシティ
 飯守泰次郎指揮東京シティ・フィル マーラー Sym9番
冒頭から神経質にならず各フレーズ明確に、粘りや揺らしも少なめで安全運転の印象、そのためか乱れも少ない代わり盛り上がりの訴求力もそれなり、第2楽章の野卑な表情付けや第3楽章の後半のテンポの追い込みなどもやや中途半端、ただ終楽章は入りから明らかに気合が入っている感じで、テンポを動かすと乱れもありましたが、弦とHrの頑張りでクライマックスの盛り上がりや、やや淡々としつつ最弱音をキープしたコーダなど、まずまずでした。が、氏のやりたい表現がオケとの兼ね合いで半分も出来てないのでは、という感もあり。

 明日もマーラー、沼尻&日フィルの5番です。

2008年11月12日水曜日

パッシヴ&アクティヴ - 海堂尊「チーム・バチスタの栄光」

 おええぇ、これまで皆勤してきた「オンエアー」を今朝寝ブッチ、これまで韓ドラを本放送時に完食したことが一度もありません(涙)。

 3日連続して朝晩は平年より暖かめ、昼は平年より5度ほど低め、という一日。ただ朝の「関東は曇り、それ以外全国は晴れ」の予報が悪い方に外れ、午後からは雨に。

 実家から届いた果物を毎日柿2、3個、ミカン5-10個のペースで食べてますが、到着して3日も経つともう好みの味から外れつつあります。

 ドラマの原作が純文学やコミックの場合には気にしないのですが、ことミステリー(や映画)となると、「そのミステリー(映画)がもし自分にとっての最高傑作だったら」と思うと、恐くて元ネタを読まず(観ず)にはドラマを観られません。

 今クールでは「流星の絆」「チーム・バチスタの栄光」がそれ、どちらも録画だけして溜まっています。前者は文庫化すらされていないので諦めるにせよ、後者は読んでおこう、とドラマが始まる前から古本屋で探索すれど、TV化の影響かどこも品薄状態、先週あたりになってやっと見かけるようになり購入、サクッと読めました。

チーム・バチスタの栄光 海堂尊
 第4回「このミス」大賞受賞作品、成功率100%を誇っていたバチスタ手術に連続して起きた術中死の原因に窓際医師が挑みます。ある種の不可能犯罪物となっているミステリー部分については、専門知識も絡むためすっきりしない感はあるにせよ、主要キャラの強烈さは見事で、御手洗潔や榎木津礼二郎の登場時を思わせる程、また現役医師である筆者ゆえの活き活きした医療現場の描写も魅力の一つ。

 やっとドラマが観られます。でも映画版を先に観るべきか?

2008年11月11日火曜日

ヤンソンス編、鳴り物展覧会 - ヤンソンス&ロイヤル・コンセルトヘボウ管

 今朝も冷え込み甘めながら日中上がらずのパターン、昨日より更に低めの気温でしたが、職場に暖房が入り室温が20度台前半から後半へと上昇、シブチンの研究所なのに、今年は妙に暖房開始が早いのはどういう訳か。

 目から拡がった顔のかぶれ?は相変わらず、一方ベルト周りの蕁麻疹は燎原の火の如く下方に拡がり、ここに書けない部分にまで進展(涙)、正直しんどいです。

 ところで「燎原の火」がなぜ疾い(速い)ものの喩えなのか、もう出典を覚えてません。

 今夜はコンセルトヘボウ、昨日心優しき知人から無償提供頂いたチケットは滅多に座れない2階中央のS席、前半のブラームスは守備範囲外なので、ご厚意を有効に使うべくブラームス好きの友人と2人で前後半入れ替わって聴くことに。

11月11日(火) サントリーホール
 マリス・ヤンソンス指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管 ブラームス Sym3番、ムソルグスキー 展覧会の絵
上記事情により後半の展覧会からの参加、ヤンソンスは表情付けを工夫して各曲の個性を出してましたが、全体的にバランスがいい反面、終曲になっても大音響にはならず、こじんまり感は否めず。また過去に色々な曲でやった様に独自の編曲入り、ドラや大太鼓など鳴り物を被せるパターンが多く、カタコンブではブラスのコラールが遮られて逆効果と感じる部分も。オケでは木管陣の活き活きした吹きっぷりが出色、ブラスはぼちぼち、弦は期待より伸びと厚みに欠けました。アンコールはまずハンガリー舞曲第1番、続いてお得意のペール・ギュント「山の魔王の宮殿にて」を強烈なアッチェレで。

 このコンビの"編曲"で思い出すのは前々回の来日の「英雄の生涯」、ラストが爆笑ものでした。あの頃は5,000円以下で聴けたのに…。

2008年11月10日月曜日

テミルカーノフ&サンクトペテルブルクフィルの1812年

 田舎から柿とミカンの第3弾が到着、素朴な味?が職場でも好評、有難いことです。

 冷え込みこそ甘めでしたが、余り陽が射さず日中も13度位までと寒めの一日。

 目の周りから広がった痒みは横は耳まで、下は唇経由で顎にまで達しました。腫れで両目が半分ふさがっており、サングラスを外せません。

 サンクトペテルブルグフィルは先週2度聴いたのでもう十分だったのですが、4番を一緒に聴いた友人が「もう1度聴きたい」とのこと、急遽直前入手しての第3陣となりました。

 ただ今日の演目、個人的には最初と最後の曲にしか興味が無く、しかも「ガラ・コンサート」と銘打っているので、日頃から汚い普段着のままコンサートに出向く自分は避けたいところ、一応、カラーシャツにスラックス、革靴を着用して出向いたのですが…。

 同じ時間にコンセルトヘボウもやっているため心配されたお客の入りは、酷かった先日に比べると優に倍以上、7割程度は入ってました。よかった、よかった。

11月10日(月) オペラシティ
 ユーリ・テミルカーノフ指揮サンクトペテルブルク・フィル チャイコフスキー 「エフゲニー・オネーギン」ポロネーズ、PC1番、ゆううつなセレナード、1812年ほか 
 冒頭の定番ポロネーズは悠々と、次の協奏曲のソリスト、デニス・マツ―エフは豪快、ただアンコールではチャイコ「四季」からしみじみ系の曲を披露。後半はまず庄司紗矢香を迎えて「ゆううつなセレナード」、次にソプラノとテナーを迎えて3つの歌劇からアリアと2重唱を4曲、最後の「イオランタ」からの2重唱のラストではオケが豪快でした。最後はお目当ての1812年、これをプロで聴くのは初めて、ブラスの吹きっぷりは8割程度ながら分厚い弦と相俟ってなかなかの迫力、楽譜指定かどうか知りませんが、ラストの方ではブラスが全員起立。アンコールは1曲のみで「くるみ割り」のトレパーク、先日の同曲より少しブラスが暴れてました。

 このコンサートに「行きたい」といった肝心の知人は仕事が延びて結局現われず(涙)、ホントお金の無駄遣いです。また、ちゃんとしたズボンを長時間はくとままあることなんですが、腰のベルト周りに蕁麻疹が大量発生、踏んだり蹴ったりです。

 しかも「ガラだから」と蕁麻疹のリスクを負ってこっちは参戦したのに、お客さんでドレスアップしてる人は殆ど見かけません。「ガラ」には「祝祭」の意味もありますが、このケースでは主に「晴れ着」の意味なんですけど、用語自体定着して無いようです、気を遣って損した…。

 しかーし!捨てる神あれば拾う神あり、会場で別の知り合いから明日のヤンソンス&コンセルトヘボウのチケットをタダで(!)恵んで頂きました!チケット代金値上がりで諦めていた公演だけに感謝感謝です。

2008年11月9日日曜日

意外とあっさり、金子&プロースト響の1番

 さっきまで日本シリーズ第7戦を観てました、ガッカリ…、これで阪神の立つ瀬が無くなりました…、やはり今年は人生最悪の年の1つです。

 終日の曇り、時折雨も交じります。気温は予報通り昨日より更に下がり最高でも10度ちょっと、昨日の反省から、今日からやっと衣替え、長ズボンにしました。

 午前は練習、の予定だったんですが、昨日の雨で教え子の試合順延で試合コートに、しょうがないので応援してました。衣替えした恰好でも寒かったです。

 午後はアマオケ、初めて聴くオケで、大学オケ出身者を中心に設立して出来て5年とまだ若く、初めてマーラーを採り上げるとのこと、指揮はFMの名解説でお馴染みの金子建志氏。

11月9日(日) 杉並公会堂
 金子建志指揮プロースト交響楽団 モーツァルト 魔笛、ブルッフ Vn協奏曲、マーラー Sym1番
2曲目ブルッフのソリスト川又明日香は若々しく伸びやかな音、オケのメンバーも若々しく、技術的にもなかなか、弦もかなり安定していました。そしてお目当てのマーラー、金子氏の指揮はテンポを揺らさず各フレーズ着実に、と思ったより淡々とした印象、"カッコウ"動機を強調するのでは、という当方の予想は外れ。入りの難しい第1楽章ラストなど、いろいろ落ちたりはしてましたが、最後はまずまず盛り上がりました。8本のHrは補助のTb,Tpと共に起立、アンコールは無し。

 入場無料チラシを色んなアマオケ演奏会で挟み込んでの大盤振舞いだったせいか、キャパやや小さめの杉並公会堂は立ち見まで出る大盛況でした。

 明日はテミルカーノフ第3陣、ガラ・コンサートなので、いつものサンダルはマズイかも。

2008年11月5日水曜日

テミルカーノフ&サンクトペテルブルクフィルのチャイコ6番

 おお、巨人勝ちましたね。小笠原はあっぱれ。それにしても、まだグライシンガー出てこないのか。

 そう言えばオバマも勝ちましたね。よかったよかった。

 朝は今季初めて5度を下回る冷え込み、そろそろコタツを点灯したくなってきました。

 日中はそれなりに晴れて低めの気温の割にはポカポカ、仕事を休んで復帰第2戦は同程度のランキングの相手に競り負け、やはり練習不足かコンディションは7,8割程度、本日のお小遣いは1,700円。

 午後職場に顔を出し、夕方はオペラシティへ、(アイスランド響の代替企画)テミルカーノフ第2陣、テミルカーノフは来日の度に聴いてますが、「悲愴」は初めて6番です。

昨日も会場で会ったテミルカーノフ命の後輩が「ダブった」と言ってパンフレットをくれました。彼女は以前マゼール&NYPのチケットもくれた太っ腹、どうも有難う!

11月5日(水) オペラシティ
 ユーリ・テミルカーノフ指揮サンクトペテルブルク・フィル チャイコフスキー ロミオとジュリエット、ロココ風の主題による変奏曲、Sym6番
 まず客の入りが尋常で無いのにビックリ!埋まってるのは最安席のPや3階サイドのみ、2階サイドは半分位、あと2階センターの1列目と1階センターブロック前半分が7割方埋まっている程度で、1階の大部分と3階センターには人がいません!トータルで3割位の入りか、メジャーなオケでは初めての経験です。
 最初のロミジュリは無駄に長く感じて不得意な曲、でも今日は分厚い弦セクションを中心とした迫力で緊張感たっぷりで退屈せず。2曲目のチェロはタチアナ・ヴァシリエヴァ、美貌の割にしっかりした音でした。そして後半の6番、速い部分は普通、遅い部分は遅くしてたっぷり歌う感じ、第1楽章展開部?後半のTbの下降音型は過去同曲で最高の吹きっぷり、と言ってもこのオケなら8割程度か。第3楽章もブラス全開にならないので迫力はそれなり、白眉は終楽章、中低弦の内声豊かに荒れ狂う弦とバリ吹きのHrは大迫力でした。アンコールは十八番の「エニグマ」ニムロッド、何度聴いても凄いです。

 しかし梶本さん、今日の入りの悪さはヒドかったです(その分お客さんは熱くなってましたけど)。テミルカーノフが怒って2度と来日しなかったらどうするんでしょ。

2008年11月4日火曜日

テミルカーノフ&サンクトペテルブルクフィルのチャイコ4番

 翌日にこれを書いてます。この日はまずまずの陽気で気温は平年並み。前日のパーティーの影響で食べ過ぎたか、体重がまた戻ってました(涙)。

 本来なら今週は毎日アイスランド響でシベリウス、の筈でしたが来日中止。それと重なって手放してしまった5日のテミルカーノフ&サンクトペテルブルクフィルをヤフオク等で買い戻したところ、いつも一緒に行く連れの都合が悪くなり、更に4日のチケットを前夜に入手、公演直前に手渡しGET、と大忙しでした。

 と言う訳で夜はテミルカーノフのチャイコの4番、このコンビの同曲は以前の来日で聴いてますが、その時はカップリングの「展覧会の絵」の方がずっと強烈でした。

 サントリーホール前、ビルで四角く切り取られた夜空には木星と三日月が並んでました。ホール内はものものしい警備、どうやら皇族が来ている模様、いつものRBブロックは真っ黒です。


11月4日(火) サントリーホール
 ユーリ・テミルカーノフ指揮サンクトペテルブルク・フィル チャイコフスキー Vn協奏曲、Sym4番
前半のソリスト庄司紗矢香はいつもの様に堂々とした音、また毎回やってくれるアンコール、この日はバッハでした。そして後半の4番、運命の動機のブラスがベタ吹き気味なのを除けば、以前聴いた時と同様、ロシアの土臭さは余り感じない演奏。それでもオケの地力で分厚い響きゆえ、やや速めのテンポの終楽章などまずまずの盛り上がり。テミルカーノフの分かり難い指揮も相変わらず、テンポをかなり動かして旋律を歌う第2楽章が一番印象的でした。アンコールはいつもと違うパターンで2曲、ますエルガー「愛のあいさつ」を表情豊かに、そして「くるみ割り人形」のトレパーク?を殆ど指揮無しで一気呵成に。

 4番の第3楽章で1stObの音に異変、リードが逝っちゃったんでしょうか、後ろ(Pブロック)からではよく分かりませんでしたが、リードを交換するなど何かバタバタやって、終楽章では復活してました。