2012年5月15日火曜日

歴史改変エンタテイメント第1作

悲しいニュース:推理作家の吉村達也氏死去
氏の作品は数が多過ぎて、どれを手に取ればよいのか判らないでいるうちに鬼籍に入ってしまわれました。追悼に「金閣」「銀閣」あたりでも読んでみるか。

 ほぼ終日の雨、今年の5月は最初の10日間でほぼひと月分の平年値(120mm)降っているだけに、また降るのか、という感じ、降り出す前の午前0-4時に15-6度だったの除き、日中を含めてほぼ17度台と一定気温だった一日。

 本日は先日読了した本から、このミス2010年度版ランクイン作品企画の第5弾として手に取ったのは、3部作で票が割れたため第10位に甘んじてはいますが、この年最大の注目作の一つだったことは疑い無し、第2次大戦でイギリスがナチスと講和した、というパラレルワールドを描いた3部作の第1話、英国の政策がより親ナチスに傾く契機となる殺人を描き、謎解き要素もあるとの噂ゆえ期待大です。

英雄たちの朝 ファージングⅠ ジョー・ウォルトン
 カントリーハウスにおける政府要人の殺人事件の顛末が、捜査側と容疑者の妻、2人の視点で交互に語られます。語り口はそれなりに楽しめますが、犯人探しに本格の要素は無くガッカリ、創作の力点が「もし~だったら」という仮定から飛翔する想像力にあり、その意味ジャンル的にはミステリーと言うよりSFかも。

 エンタテイメントとしてはより佳境に入るも、謎解き要素は更に減るらしい第2、3作を読むのは当分先になりそうです。

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