2012年7月31日火曜日

ルイージ&PMFのペトルーシュカ、悲愴

日中は33度台と今日もまずまずいい感じの晴天、ただ朝の最低は22度弱と久々の平年値で、朝夕はここ数日より明らかに涼しくなってます、残念。

 昼休みの壁打ちでは5分足らずでボールを場外、と言うか塀の中に打ち込みロスト(涙)、仕方無く日向ぼっこに専念。

 夜はルイージ&PMFの第2夜、彼の指揮でマーラー・R.シュトラウス以外を聴くのは初めてかも、そして昨夜気になった禿げHrトップが若禿げなのか否か、双眼鏡で確認するのも本日の重要な任務の一つです。

7月31日(火) サントリーホール
 ファビオ・ルイージ指揮PMFオーケストラ ストラヴィンスキー ペトルーシュカ、チャイコフスキー Sym6番
昨夜はコンマスだったのに今日は(美人)コンミス、前半ストラヴィンスキーは1947年版、ルイージは昨夜程指示は細かくなく、各所でテンポを動かしつつ、全体的にやや速めでメリハリある表現、ただオケの揃いが今一つでシャープさは薄め、Tpソロ、Flソロが見事で豪快なTubaが存在感、クライマックスの行進曲風の部分での加速しながらの高揚感と迫力はなかなか、でそこから急転直下一瞬のコーダで終幕、そう、喧騒の後静かになって化けて出る場面がカットされた演奏会用バージョン、これを実演で聴くのは初めて。
 後半のチャイコフスキー、ブラスは総入れ替えかと思えば前半のメンバーから人を減らしただけ、逆に木管はほぼ人が入れ替わり、前半より地味めのメンツ。ルイージは特に弱音に注意を払いつつ(第1楽章展開部前は最近珍しいFg→バスクラ代用作戦)、要所で独特なタメや変わった強弱を付ける個性的な表現、弦中心の音作りでブラスは抑えめ、弦はやや伸びに欠ける反面、アタック・刻み系は迫力があり、第3楽章行進曲ではブラスに勝ってる程、その後ぱらぱら拍手を挟んで(笑)の終楽章、まずまず弦がうねり、最後は長時間掛けて消え入るように終わった後、10秒近い黙祷の後に拍手、アンコールは今日も無し。

 結局禿げHr奏者は登場しないまま、両日渡された(やや貧相な)無料パンフにメンバー表は無く、500円の有料パンフで手掛かりを、と見に行けどサンプルはおろか現物が一切置いてなくて、彼の存在は謎のままでした。

2012年7月30日月曜日

ルイージ&PMFのアルプスSym

 東京での試合で即負けし昼過ぎには復帰した職場に2時間滞在し、冷房が嫌なので自宅に帰って「ラブレイン」をリアルタイム視聴した後、夜のコンサートでまた東京へ。

 今日の要オムツ・要介護老人(涙):
自転車を置き最寄り駅へと歩いている際、ふとオナラをしたら液状の中身まで噴出した感触が(涙)、丁度駅ビル正面だったのですぐトイレに(ヨチヨチ歩きで)駆け込み、ウォシュレットでお尻洗浄&パンツ廃棄処分、半ズボンには浸水しておらずセーフ! 電車の時刻もありそのままノーパンで赤坂へ。

 ノーパンコンサート経験はあれど、今日は連れがいるのでそれも避けたいところ、赤坂で降りてからパンツを買おうとして驚いたのは、ドラッグストアに下着が置いてないこと(パンストはあるのに)とコンビニのパンツが高いこと(6-700円)、ドラッグストア2軒、その後コンビニ3軒を回り、やっと480円で購入、100円以外のパンツを買ったのは初めてかも。

 そんなこんなで聴いたのはほぼ毎年参戦しているPMFオケ、昨年に続きルイージが率い、今年は連日の2公演、その初日です。

7月30日(月) サントリーホール
ファビオ・ルイージ指揮PMFオーケストラ ブラームス VnとVcのための二重協奏曲、R.シュトラウス アルプスSym
 前半はブラームス、自分には長くてシンドかったです(笑)、ソロ(Vn,Vc)は講師の先生、Tp、Hrトップが女性だったのが印象的。後半はお目当てアルプスSym、Hr(9本、うち4本ワーグナーチューバ持ち替え)、Tp(たぶん6本)のトップは前半とローテして男性に、バンダは舞台上奏者がミュートで代用、ルイージの解釈はドレスデンとの同曲とほぼ同じながら、それ以上にテンポを揺らす印象で時にはオケが付ききれない程、またソロの表情付けにも細かい指示、全体に弦がいい鳴りで、Tpは(約1名短い管と持ち替えてましたが)B管っぽい楽器でハイトーンをがっつりこなし、頂上や嵐ではかなりの迫力、日没の冒頭でオルガンを強調する解釈が印象的、ユースオケらしい力演でした。アンコールは無し。

 何故かHrトップは禿げていました(笑)。先生? でも先生に主要パートを与えるとは思えないので、「37歳でユースオケに入った僕」なのか? 明日の2日目に改めて双眼鏡で確認したいと思います。

<追記>
 その後、上記コンビの同じ演目の別公演をFMで聴いた際、PMFアメリカと称してアメリカオケからの教授陣が加わっていると知りました。つまり禿げのHrトップはやはり教授陣と思われます。

2012 京王オープン (8月)

今季3度目?の熱帯夜、昼は34度台と今日もいい感じのテニス日和、ってことで仕事を休んで調布で試合、知っている人が相手の本選1回戦、3時間粘る予定が1-6,0-6と1時間足らずで粉砕され11時には暇に、ここ5試合でトータル3ゲームしか取ってません(涙)。

 夜のコンサートまで東京で遊ぶ予定でしたが、一旦職場に戻ることに、地元ターミナル駅で後輩に声を掛けられビックリ!この暑いのに筑波山に登るとのこと、本日のお小遣いは920円。

 今日貰ったアドバイス:
深いムーンボールだけじゃなく、浅い球も交ぜて組み立てること。

2012年7月29日日曜日

盛夏のシベリウス - 広井隆&ガリマティアス・ムジクムのシベリウス2番

盛夏の到来と共に阪神の今シーズンは終了しました(涙)。

 3日連続の猛暑日とはならなかったものの、最高34.2度といい感じの真夏日、夜間の室温も31度と今年最高値を記録。

 日が暮れてもセミの声は勿論、普通の虫の声も凄いボリューム、彼らは自分と同じ変温動物らしいから、暑けりゃ暑いほど嬉しいんでしょう。

 連日のテニス日和なのに連日練習場所無く、朝寝坊してからゆったりと東京へ出向き、アマオケを聴きました。 

 たぶん初めて聴くオケ、学芸大オケOB中心に創立し、30年以上の歴史がある団体とのことです。

7月29日(日) なかのZERO
 広井隆指揮ガリマティアス・ムジクム J.シュトラウス こうもり、シューベルト 未完成、シベリウス Sym2番
 前半2曲は弦がまずまずの響き、休憩時はホール内の空調を逃れ、外に出て10分間の日向ぼっこ。その後臨んだ後半のシベリウス、だいぶ遅めでゆったり表現だった広井氏の棒の下、フィナーレのブラスはなかなかの鳴り、アンコールにはポルカを2曲、「ピッツィカート・ポルカ」と「雷鳴と電光」。

 この素晴らしい暑さを満喫すべく、ZEROから中野駅への帰り道は、かなり遠回りをして散歩を楽しみ、フヨウやハイビスカスも花盛りでした。

 明日と明後日はPMFオケです!

2012年7月25日水曜日

2012グリーンカップ首都圏オープン7月大会

朝うろこ雲で最低22.3度、午後はずっと薄曇ながら最高32.5度と実に6日振りの真夏日、宿舎の廊下にはおヒゲ(触角)の長ーい茶色のカミキリムシが。

 埼玉に行き試合、1回戦の相手が試合会場(グリーンテニスプラザ)のコーチだったにも拘らず0-6,0-6で完敗、かなりヘコみました。

 ここでやる大会って、以前お小遣いが小切手で難儀しましたが、今回は振込み! いやいや、自分の口座番号とか、知らないから。(← 後日メールで伝えました。)

 今日貰ったアドバイス:
バックのスライスを活かしてもっとネットプレーを、1stの確率を上げてサーブ&ボレーも、あとフォアの高い打点も打てるように。

2012年7月23日月曜日

謎のゴシックロマン - サラ・ウォーターズ「エアーズ家の没落」

曇り時々晴れ、4日振りに25度超の夏日、とは言え30度には全く届かずいまだ平年より低め、それでもセミの声に元気が戻ってきました。

 梅雨明け前後30度をキープしていた室温も、先週木曜からどんどん低下、昨夜は遂に25度に、悲しいです(涙)。

 本日は昨日読了した本から、10年に1度の豊作とされた2010年の翻訳ミステリーシーンを味わうべく、同年「このミス」ランクイン本企画の第7弾は、第7位にランクされた本作、元ネタとされるヘンリー・ジェイムズ「ねじの回転」は未読なのでその関係はよく分かりません。

エアーズ家の没落 サラ・ウォーターズ
 題名の通りイギリスの旧家が時代の流れに逆らえず、怪奇現象と共に没落してゆく様子を知人である医師の視点で描きます。お屋敷で起きる怪異そして恋愛、とゴシックロマンの体裁を取りつつミステリー的な匂いも漂わせ、ある意味予想外な結末へと誘います(詳しくは以下ネタバレ参照)。
<< 以下ネタバレにつき未読の方は飛ばして下さい!! >>
 最後になっても怪奇現象の謎は解明されず、ゴーストストーリーなのかミステリーなのか、の判断を読者に委ねるリドルストーリー仕立て、よって著者の「半身」「荊の城」あたりをイメージして読むと肩透かしを食らいます。原題の"The Little Stranger"をメイドのベティと思えば彼女が犯人、主人公の医師(の子供時代)と思えば記述者が犯人、死んだ長女と思えばホラー、とざっと考えても3通りの解釈があり、個人的にはメイドと医者の無自覚共犯が最有力ですが、それでも矛盾は残ります。ただ、桜庭一樹によれば、怪異か人為か不明なままにするのは古典的ゴシックホラー常套の作法とのこと、ならば王道のゴシックホラーと言えるのかも。

 半年ほどゆるゆると続けてきた2010年度このミス企画、トップテン作品で他に入手済なのはマイクル・コナリー「エコー・パーク」だけ、ただボッシュ・シリーズはまだ1作も読んだことが無く、初期作を100円棚で見つけては蒐集している段階ゆえ、これを読むのは当分先、ってことで本企画はひとまず終了です。

2012年7月22日日曜日

戻り梅雨寒のマーラー、とマーラーへのオマージュ - 十束尚宏&市川交響楽団のマーラー1番

あーあ、死者を鞭打つかの様な個人TTチームスカイ勢による1-2フィニッシュ、呆れて声も出ません。

 戻り梅雨の如き曇天&低温は本日も続き、終日20度前後と寒々、午前テニス、午後アマオケと典型的休日。

 気にならない程度の小雨が時折交じる中、麻布でテニスをした後、都営線を乗り継いで本八幡へ、聴いたのは比較的老舗のオケ、このオケでマーラーを聴くのはたぶん2番に続いて4度目位です。

7月22日(日) 市川市文化会館
 十束尚宏指揮市川交響楽団 十束尚宏 交響曲、マーラー Sym1番
前半は十束氏の自作(世界初演!)、彼がアマオケを振って自作を入れるパターンはこれで2度目、3管の大編成オケで2楽章形式の30分強、第1楽章は後期ロマンから現代寄りの響きでおどろおどろしい感じ、第2楽章はより後期ロマン寄りの緩徐楽章、寝呆けながら聴いていると終段になり、マーラー9番終楽章クライマックスの弦だけ残って叫び咽びつつ降下する部分の引用が!ギョッとして覚醒しました。その後間も無く弦だけで消え入るように曲は終結、注意深く聴いていれば「メタモルフォーゼン」みたいに種明かし的な箇所だったんでしょうか。Tpトップが変わった楽器だったのが印象的。
 後半はお目当てマーラー、Tpトップは普通の楽器(でもB管より明らかに短い管)になってます。新版譜とのことで第3楽章冒頭は弦バス10人全員でユニゾン、十束氏は緩徐部分がやや遅めでかつよくテンポを動かす表現、オケは弦がやや不安定でしたが、ブラスはTbを筆頭にまずまずの鳴り、終楽章クライマックスではHr7本が楽譜通り起立し、Tpも最後は3rd、4thが頑張ってまずまずの大団円、アンコールは無し。

 個人的注目の終楽章ミュート早業ファンファーレ、Tpは1人でこなし、Tbはミュート最後の1音を2ndに託すパターンでした。

2012年7月17日火曜日

2012Masaオープン ひまわり2

昨日を更に上回る素晴らしい真夏日、すっかり梅雨明けっぽい陽気(←梅雨明け宣言されたそうです)で最高34度は今季最高、ただ実家石川は3日連続の猛暑日とのこと、ウラヤマシイ。

 また何より嬉しいのが自宅の室温がやっと夜通し30度を維持したこと、閉め切って保温にこれ努めた甲斐ありです、これでやっと夏本番、って気に。

 絶好のテニス日和、ってことで試合へ、待ち時間長く試合に入ったのは3時半過ぎ、何か全然暑くなくてがっかり、その気温とは関係無く、本選1回戦シード選手に0-6,1-6ボコられて即終了、フォアのスピン量が凄くバウンドしての伸び激しくハジかれてミス連発、学生時代は自分がそうやってミスさせていたのに…。

 今日貰ったアドバイス:
球種にもっとバリエーションを、あと左右だけじゃなくて前後の揺さぶりも使うこと。

2012年7月16日月曜日

メルクル&国立音大の意外と個性的な2番

この日はアマオケマーラーのハシゴ、練馬で高田馬場管の豪快な6番を聴いた後は、多摩に移動しての準メルクル指揮する国立音大オケの2番、メルクルはこの国立音大でマーラーを継続的にやっている模様で、確か数年前に海外出張で3番を聴けず口惜しかった記憶あり、またメルクルのマーラーと言えばN響との1番が一昨年14回聴いた1番の中ではベストだっただけに期待です。

 国立音大の講堂に行くのはかなり久し振り、玉川上水で降りれば道は思い出すだろう、と降りてから記憶の道を辿ると、すれ違う女性が皆さんぬけるような色白、「やっぱ音大生はコート上にいる連中とは違うな」と自分のルートの正しさを確信、ところが着いた!と思った場所には講堂っぽく無いビル、しかも「拓大」の看板が!

 えっ!道間違えた?開演まで余り時間無いのに…、とパニックになって駅まで戻りコンビニで地図確認、何のことは無い、その拓大(一高)のビルの向こう側が目指す講堂でした(笑)。

 ホールに着くとオルガンが轟然と鳴っていて丁度曲が終わるところ、しまった!そう言やここはいつも(自慢の)パイプオルガンによるプレ・コンサートがあるんだった…。

7月16日(月・祝) 国立音大講堂
 準メルクル指揮国立音大オーケストラ マーラー Sym2番
予定開演時刻から10分遅れで合唱(概算150名)と一緒に揃ったオケ、弦の前のプルトには明らかに先生っぽい人も、メルクルは冒頭の低弦の旋律からいきなり独特の節回し、その後も独特の表現そこかしこ、またやや速め基調のテンポの中、速い部分では笑っちゃう位速い箇所も、メルクルってこんなに個性派だったっけ?と驚き。第1楽章後は余り間を取らず、寧ろ第2楽章後に独唱者入場と音合わせで2-3分の間、第2楽章では先日のモーニングフィル(2012/5/7)と同じくギターっぽく横抱えでのピッツィカート、第2、3楽章ではリズムの刻みの鋭さが印象的、そして終楽章、荒野の呼び声はHr2本が舞台右袖、残り2-3本が左方舞台裏と分ける趣向、極め付けは前半の盛り上がり、"復活"主題のコラールを独特の歌い回しでやった後のパーカッションによる激烈クレッシェンド、シュテンツ&N響の50秒!には及ばないにせよ、たっぷり30秒!掛けてました(自分の経験では第2位の長さ)。バンダが加わりTp11本(加わった4本は起立)、Hr11本となった終幕はそれに相応しいブラスの鳴りで合唱、オルガンと併せ壮大な音響、そして最後の1音は長ーく伸ばして(個人的には最長記録)ジャン!

 パイプオルガン最上部に配されたガラス窓っぽい部分が演奏の具合で?何度も動き、その度に光の反射が目に届いてスクリャービンっぽい怪しい効果(笑)を出していました。

 実演で聴いたN響との1番やFMで少しだけ聴いたN響との2番では、そんなに個性的な印象は無かったのでビックリ、後でFM録音分をチェックしなければ。

真夏日に重厚長大のマーラー - 米津俊広&高田馬場管のマーラー6番

未明に地震、一発で覚醒する程の縦揺れで、来るべき横揺れに備えて慌ててテープの山を押さえに走りましたが、その後の揺れはそれ程でもなく震度は3位、またも近場震源の模様。

 あとツールのピレネー初日で起きた鋲撒き事件、そしてその翌日にはオイル撒きも、とても悲しいです。

 完璧な晴れ、朝の最低25.5度は今季最高クラス、日中の最高31.7度は過去2日に比べて少し落ちますが、梅雨の晴れ間っぽかったその2日間に比べると今日は梅雨明けに近い陽気、よりいい日和に感じます。

 今日は海の日、絶好の海日和、なのに勿論海の予定など無く(涙)、見方を変えるとテニス日和、なのに練習場所も無く(涙)、朝寝してからアマオケによるマーラーのハシゴへ出陣、まず午後に聴いたのは高田馬場管による6番、このオケを聴くのは初めて?と思い日記を紐解くと、かなり昔にシベ2を聴いていました。

7月16日(月・祝) 練馬文化センター
 米津俊広指揮高田馬場管絃楽団 ブラウニチャール 交響的序奏「マティヤシュ王」、マーラー Sym6番
 本日の指揮者米津俊広氏はスロベニアを拠点に活動する人らしく、前半のそのお国物、20世紀の作曲家ブラウニチャールのこの作品はスロベニア・フィルの来日公演以外では本邦初、大編成オケでいきなりブラスが吼える10分程の曲、特にHrの鳴りがよかったです。前半とコンミスが交替した後半マーラーは苦手な曲順(大好きな緩徐楽章が第2楽章)、冒頭からいきなり低弦が迫力、木管が5本ずつ、Hr8本、Tp6本揃ったオケは全体的になかなかの安定度、Tb中心にブラスが最後までがっつり鳴り(Tpトップは死んでましたが(笑))、木管の思い切りのよい吹きっぷり(とベルアップ)も見事、あとカウベルは多い時は5人で鳴らしてました。米津氏はクセのある表現は無いながらもゆったりテンポで重厚長大系の音作り、所々でこれまで目立たなかったパートにも光を当てるバランスも、弦がまずまず鳴った第2楽章(アンダンテ)の頂点が個人的には白眉、終楽章のハンマーは楽譜通り2回、白い粉の舞い上がる木の台をぶっ叩いてました。アンコールもやはり指揮者の好みでスロベニアではポピュラーなワルツ風の曲、スロベニアのオケの演奏旅行では必ずアンコールにやる演目とのこと。

 この後、連れとベジポタ系のラーメン店を経由して国立音大へ、準メルクル指揮する「復活」です。この感想は次の記事で。

2012年7月15日日曜日

小泉&都響のショスタコーヴィチ5番


 曇りのち晴れ、朝の最低25.2度と今季2度目の熱帯夜にして昼は最高32.3度と今季最高値を続伸、実家石川では今年最初の猛暑日とのこと、時々だったセミの声が今は常時聞けるようになってます。

 といい感じのテニス日和、なのに練習場所無く、朝寝坊&午前中はHDレコーダーの内容整理、と言うかまたBDドライブが不調で(最近調子良かったのに…)BDディスクに移せません(涙)。

 午後は東京に出てコンサート、小泉&都響のオールショスタコプロです。彼の振るR.シュトラウスは何度か聴いてますが、ショスタコは初めてかも。
 
7月15日(日) サントリーホール
 小泉和裕指揮都響 ショスタコーヴィチ 祝典序曲、PC2番、Sym5番
最初の祝典はバンダ無しでガッカリ、ただクライマックスの鳴りはまずまず、あと中盤のテンポはこれまで聴いた中では最速だったかも。続く協奏曲のソリストは頭爆発のミハイル・ルディ、アンコールにショパンのノクターン系の曲を宝石の様な音で披露。
 後半の5番はHpが2台(いつもそうだっけ?)、小泉はタメたり粘ったりせず(第3楽章頂点でパウゼを入れたくらい)、やや速めのテンポで一筆書きの如き進行、分厚い響きが印象的だった第1楽章中盤の頂点でたっぷり休んだ甲斐あって続くHrソロは見事、続く第2楽章では弦の刻みの鋭さが印象的、第3楽章では弦はやや抑えめの表現、木管ソロはなかなか、第3楽章から棒を降ろさず突入した終楽章、前半はかなり速め、コーダはやや速めのテンポ設定、ラストのTpハイトーンに迫力が無かったのが不満でしたが、パーカッションの激しい打ち込みもあって全体ではまずまず豪快なサウンドでした。

 本日も「指揮者が棒を降ろすまで拍手はお控え下さい」との場内放送が何度か掛かったのに、最後の音が鳴り終わる前から「ブラボー」と叫ぶ人が複数いました(笑)。

 明日はアマオケによるマーラー2連発、6番と2番です!

2012年7月14日土曜日

松葉杖のピアニスト - 世武裕子さんのピアノ

朝は早起きして東京でテニス、予報はまたもいい方に外れ、8時にはすっかり晴れ上がり、気温もどんどん上昇、今年最高値の32度を記録しました。

 行く先々の冷房でお腹をやられるのは嫌だけど、電車や建物から外に出てむっとする外気に触れるたんびに生き返った心地のする、大好きな季節が漸くやってきました。

 テニスは10時には終了、その後学習院大に寄り教え子の試合の応援を経由して、午後は渋谷タワレコのインストアイベントに行ってきました。

 聴いたのは世武裕子さんのピアノ、いきなり松葉杖で登場してビックリ! 広島公演で舞台から落ちて骨折したとのこと、「でも骨折した足は細くなるらしいので少し嬉しい」とのこと、とトークも楽しい方でした。

 片足骨折していて弾けるのか、との心配を他所に、いきなり自作曲が激しくスタート、クラシック畑出身ながら作風はどちらかというとジャズに近いかも、また「ウィンブルドン女子決勝の様子」とか「トリプルプレーを食らって負けた野球チーム」などテーマも奇妙ものが多く、30分を超えてからの最後の曲にはボーカルまで、エネルギッシュでした。

 明日は小泉&都響のショスタコプロです!

2012年7月13日金曜日

ドリームハイ舞台版

昨夜は雨の公園の四阿でツール最難関ステージをweb観戦、2つ目の超級山岳でTJとの連携でエヴァンスが仕掛けた時はゾクゾクしましたが、結局チームスカイの強さばかり目立ちました。

 予報より少し天気よく曇り時々晴れ、風まだ強めながら最低24度台、午後はギリギリ真夏日と気温高めでした。

 昨年1番感動したドラマは韓ドラ「ドリームハイ」、それが日本で舞台化されて目下公演中、奇特な方からそのチケットが回ってきて、夜は急遽観劇に東京へ、そんなにお客呼べそうな劇とは思えないのに、何と会場は新国です!

7月13日(金) 新国立劇場 中劇場
 ミュージカル「ドリームハイ」
韓国の芸能高校を舞台に歌手を目指す若者達を描くストーリーはほぼ原作ドラマと(ヘミやベクヒなど役名も)同じ、それだけに、著作権の関係なのかタイトル曲とサムドンの曲の2曲以外は全て原作とは違う(オリジナル?)曲になっていて、各場面が音楽と共に刷り込まれている自分はかなり興を殺がれました。だって、オーディションは「ガチョウの夢」でなきゃ! ただ出演者は皆さん歌が上手なのがよかったです(同程度比重のあるダンスのことはよく分かりません)。あとクライマックスの場面転換がカッコよかったです。元ドラマはヨン様がゲスト出演してましたが、本作では陣内孝則が(声だけ)ゲスト出演!

 「オンリー・ホープ」も「Genie」も「ガチョウの夢」も「冬の子供」もないドリームハイなんて…、と思いつつも原作を思い出して泣いてしまった箇所も。

 ただ休憩込みの2時間40分はやや長いかも、お陰で「ボーイズ・オン・ザ・ラン」第2話に間に合わず(涙)。

2012年7月12日木曜日

最終作は企図壮大な白鳥の歌 - 高木彬光「仮面よ、さらば」

昨夜のツール、アルプスステージ第1弾、ニーバリが得意の下りで仕掛けたとは言え、上位陣に劇的な動きは無く残念、今夜の最難関ステージ、獲得標高差5000m超の山頂ゴールに期待です。

 1時間100ミリが数時間続く、という記録的豪雨を九州にもたらした低気圧が接近中、強風が吹き、雨が間歇的に降り、陽も時たま射す、と台風が接近する時と似た天気、その不穏な暖気で朝の最低25.5度と茨城では珍しい熱帯夜、ただ日中になってもほぼ25、6度台と気温は平行線でした。

 午後に激しい縦揺れ、ただその後の横揺れは殆ど感知出来ず、どうやら震源は直下だった模様。

 本日も昨日に続き墨野隴人シリーズ、ついに最終巻です。このシリーズ、オルツィ「隅の老人」は当然として、ドルリー・レーン4部作を意識していることは間違いなく、どんな結末が用意されているのか興味津々です。

仮面よ、さらば 高木彬光
 またも主人公の未亡人の周りで起きる殺人予告と密室殺人、ただ墨野隴人はなかなか出馬せず、他にも協力を仰いだせいで、何と神津恭介vs.墨野隴人の推理対決!という趣向まで実現、犯人および墨野隴人の謎の真相はどちらも素晴らしいもの、ですが、著者に余り隠す意図が無いせいでサプライズ演出に欠けるのが勿体無い気も。そして巻末の作者の言葉には衝撃、このシリーズ第1作「黄金の鍵」の時点で既に、本作で筆を擱く覚悟で書いていたとは…。
<< 以下ネタバレに付き未読の方は飛ばして下さい! >>
 秘書の上松(!)の存在など絶妙、あと前作は元より第3作「大東京四谷怪談」のメタ的趣向が伏線になっていたこと、更に「刺青殺人事件」「人形はなぜ殺される」など初期作まで伏線になっていることなど、ホント凄過ぎます。またドルリー・レーン4部作のみならずクリスティーの某有名作まで踏まえ、シリーズ全体でカー、クイーン、クリスティーと3大巨頭全てにオマージュを捧げる趣向となってるのも凄いです。

 本作で結実する著者の壮大な企図を味わうためには、本シリーズを通読するのは勿論、著者の他作品にもそれなりに馴染んでいることが必要です。

<追記>
 バーナビー・ロスのひそみに倣い、本シリーズを覆面女性作家の作として発表、本最終作で種明かし、と言うのが最初のシナリオだったとのこと、いやはや、巨匠の稚気には頭が下がります。

2012年7月11日水曜日

第4作は最終作への序奏 - 高木彬光「現代夜討曽我」

漸く泥沼の6連敗から脱出、お帰り藤川!

 朝は20度弱とほぼ平年、よく晴れた日中は30度台と連日の真夏日、ただ昼前から急に風が出て、昼休み壁打ち時の比較では台風の日より強かったです。

 本日は先日読んだ本から、墨野隴人シリーズの第4作です。本シリーズを全作揃えて一気に読破、と思い立ち、最初の3作「黄金の鍵」「一、二、三 - 死」「大東京四谷怪談」と読んだのは1年半も前のこと、ところが高木彬光と言えば角川文庫、と思って角川しか揃えておらず、光文社文庫からしか出ていない第4作が手元に無いことを知りその計画は頓挫、先日やっとその第4作を100円棚で発見し、1年半ブランク空けてのプロジェクト再開となった次第。

 ただ、著者自身このシリーズを一気に完成させる積りが、脳梗塞で倒れるなど諸般の事情で第4作が出るまで10年以上ブランクが空いたとのこと(それで版元が違うのか!)、当方もその歴史を10分の1スケールで辿った、ってことか。

現代夜討曽我 高木彬光
 主人公の未亡人の周りで今回起きるのは、表題の仇討ち物語をなぞるかのような謎の脅迫状とそれに続いて起こる殺人、例によって墨野隴人が(過去3作と比べると積極的でないながら)謎を解いてくれます。伏線がおおらかで犯人が読まれやすいのが難点ですが、次の最終作「仮面よ、さらば」とも密接に関連する内容ゆえ、シリーズ中では必読かも。

 ツールは今日からアルプスステージ、今年も夜の公園でネット観戦する予定です。

2012年7月3日火曜日

夏季ロイヤルSCオープン 2012

残念、シャラポワ4回戦で散る(涙)、ただNHKで第2セットを観た感じ、リシキはサーブは勿論、ストロークも当たっていたのでやむなしか、風もあったし(笑)。残った中で応援するとしたらキリレンコか、いや、彼女は劣化が激しいからなぁ…。

 曇り時々晴れ、久し振りに気温は平年より高め、とは言え真夏日には全く届かず、仕事を休んで夏季ロイヤルSCオープン参戦、本選1回戦で(苦手な)左利き、(昔は好物だった)高校生に0-6,1-6で吹っ飛ばされて撃沈、本日のお小遣いは1700円。

 今日貰ったアドバイス:
もっとネットプレーを、特に大事な所でサーブ&ボレーを混ぜるべし。

 昼過ぎ職場に戻る途中、地元の遊歩道でセミが鳴いてました。先日の"勘違い"と思われる早鳴きを別にすればこれが今年の初鳴きです。