2012年11月20日火曜日

MTT&サンフランシスコ響のラフマニノフ2番と鮮烈アンコール

 昨夜家に帰ると室温が今季初めて15度を下回り一気に14度(涙)、15度がコタツ点灯の基準ラインなので、コタツを出したいところですが、畳の間が段ボールで一杯のため、それもままならず、毛布にくるまって過ごしました。

 よって朝は冷え込んで0度台、雲一つ無い晴天はもはや秋晴れと言うより冬晴れ、コタツを出せなかった代わりに長袖を着てみました、がやっぱり何となく暑苦しく感じます。

 それもその筈、予報に反し日中はどんどん上昇し最高18度弱とかなり高め、気温が15度あるとポカポカ感を覚える冬モードになりつtあります。

 夜は仕事を早上がりしていそいそと東京へ、MTT&サンフランシスコ響の第2夜、ラフマニノフの2番です。

11月20日(火) 東京文化会館
 マイケル・ティルソン・トーマス&サンフランシスコ響 ジョン・アダムズ ショート・ライド・イン・ア・ファスト・マシーン、プロコフィエフ PC2番、ラフマニノフ Sym2番
 まず驚いたのは弦の配置、昨日と違って音域順に並んでます!(これは後半も同じ) 1曲目は現代曲、大編成オケでTpなんか5本!ミニマルミュージック流ファンファーレといった趣の小曲で、ほぼ全編でブラスが輝かしく鳴り響く中、後半Tpのハイトーンの連続がシンドそう。続くプロコフィエフではコンマスがコンミスに交替、協奏曲が苦手な自分には第1楽章の長くて激しいカデンツァなどシンドかったですが、曲想に変化が多くブラスの見せ場もふんだんにあって、そこそこ楽しめました。今日は赤いドレスだったソリストのユジャ・ワンは、アンコールにやや指くるくる系のロマンチックな曲を(←終演後調べてくるの忘れました)。
 後半ラフマニノフではコンマスが復帰(でもさっきのコンミスは見当たらず)、MTTは遅めのテンポでタメを作りつつ各動機を丁寧に歌う濃いめの表現ながら、旋律の背後に埋もれていたパッセージが浮かび上がる解像度もあり、更にそのベースでは付点等のリズムを常に明確に響かせていたのが個性的、第1楽章提示部のリピート無しは嬉しかったんですが、コーダ付近では思いっきりカットしてました。木管群のひなびた音色もこの曲ではプラスに作用した印象で、Fgなど出色、草笛っぽいObやのっぺりしたHrも昨夜と同じ、中盤分厚く盛り上がった第3楽章は美しく、昨日と比べてパーカッションはかなり大人しめ、ブラスはやや抑えめでしたが、終楽章の盛り上がりもなかなか、もともとベタなこの曲をベタにやったプロオケの演奏としては、過去最高の印象でした。
 アンコール無しだった昨日と違い、今夜はすぐ団員は次の楽譜を用意し、4人目のTp奏者が楽しそうに入場、始まったのは「アルルの女」ファランドール(休憩時にピッコロが散々練習していたとのこと)、弦は鮮やかに鳴り、ブラスが奔放に吹く爽快な演奏、しかも最後にアッチェレせずインテンポで終わったのがある意味お茶目。これで終わりかと思いきや、ピアノ奏者が入場し次は何と予想外のコープランド「ロデオ」終曲"ホーダウン"、このコンビの十八番なんでしょうか、アメリカンブラスがスカッと鳴り、弦管ハジけてオケの音像が一気にスケールアップ!一般聴衆には馴染みのない曲ゆえ途中のパウゼで拍手が起きるのもご愛嬌、ブラス経験者にはお馴染みのこの曲、アメリカ1流オケが本気で演奏するとこんなに凄いんだ!と唖然、本日の白眉でした。

 同様のフレーズを延々と繰り返す傾向のあるラフ2をじっくり演奏するのを聴いていて、冒頭にミニマルミュージックを持ってきたプログラミングの意味が判った気がしました、って偶然か。

 アンコールを含めたトータルでは昨夜と遜色無い満足度、このコンビで「エル・サロン・メヒコ」を是非聴いてみたいです。

 明日は4連投の最終日、N響の家庭Symです!

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