2013年6月20日木曜日

チョン&N響の5番

 ううぅ、シャイー&ゲヴァントハウスの先行発売日だったことを失念、気付いた午後3時には最安席は余裕で売り切れ(涙)、今回はマーラー7番はあれど最安10000円!と法外な値段でパス(以前書きましたが、このコンビちょっと前までは最安4000円、それが倍の8000円になり、遂に10000円!)、唯一オペラシティ公演(ショスタコ5番)だけが最安8000円で(それでも高いけど)その1点狙いだったんですが…。

 チケット代の文句ついでに書くと、以前アバド&ルツェルンで最安16000円なるアホな価格が出て以降(今回このコンビは最安18000円!)、それ以降円高&デフレとは裏腹にチケット代は上がる一方、今やVPO、BPO以外でも最安1万以上がゾロゾロ、逆に昔は1番高かったウィーンフィルが今回少し値下げして最安9000円があったりして、唯一招聘元の良心を感じます。

 朝の最低19.5度、日中の最高22.3度とやや低めで安定、未明まではそこそこ降ってましたが、日中は気にならない程度にパラパラ、壁打ちも連日出来てます。

 夜は連日の出陣、聴くのはチョン&N響の5番、ただでさえ入手難のN響サントリー公演しかもチョンの指揮、となれば自分の予算内(国内オケは基本3000円以下)で入手はほぼ不可能、と端っから諦めていましたが、奇特な知人から回ってきての急遽参戦です。

 チョンのマーラーはN響では3番9番、東フィルとは1番3番4番、あと5番に限ってもロンドン響アジアフィルと色々聴いてますが、基本アク薄めながら歌重視で個性的な表現もあるという印象、ただその個性が意図通りバッチリ決まった演奏はソウルフィルとの1番しか経験がありません。

 またN響とのコンビは過去全てNHKホール、よって自分の聴取能力では全くマトモに鑑賞出来ておらず、サントリーで聴けるのが最大の楽しみ。

6月20日(木) サントリーホール
 チョン・ミュンフン指揮N響 モーツァルト PC21番、マーラー Sym5番
前半モーツァルトのピアノはまだ10代の青年、コロコロした音のチョ・ソンジン、アンコールにトロイメライをしみじみと。後半マーラーのブラス陣はHr7本とTp5本が横1列に並びTbとチューバはその右後方、最近不調で懸念されたTpソロは線細めながらソフトな音色でまずまず、Hrソロは色気ゼロで時にポカはあれど難所は堅実で見事、チョンはお得意の速い部分はより速くの傾向は少なめで、全体に遅めテンポをベースに個々の旋律をしっかり隈取る音作り、第2楽章中盤低弦が静かに歌いだす部分での凄く遅いテンポと粘る表現、第3楽章中盤ピッツィカートの見せ場でのややヒネったリズム、第4楽章前半遅め基調でじっくり歌う部分など、個性的な表情が必ずしも意図通りにいってなかった感じでしたが、第4楽章後半、止まりそうなテンポでしみじみ歌う部分は見事にキマってました。弦は低弦中心に分厚く、木管も吹きっぷりよくベルアップも水平以上のノリ、ブラスも要所では重量感ある鳴り、とトータルではさすがN響と言える豪勢な響き、特に第2楽章と終楽章クライマックスの重厚さは底力を感じました。

 個性の出し方ではLSOの時より強め、アジアフィルの時より弱め、といった印象です。

 因みに私的MVPは2番フルートの美女(客演?)でした。

 明日もマーラー、ハーディング&新日の6番です!

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