2013年10月27日日曜日

ラザレフ&日フィル、隈取りと意外性のマーラー9番

 昨夜12時少し前に帰るとネルソンス&VPOのライブを留守録してる筈のDATが動いてません、何故?どうやらテープの誤消去防止シャッターが閉まっていた模様、中古で貰ったモノなので…。

 痛いことは重なるモノで、HDに留守録されてる筈のスケート・カナダのSPも前半50分しか録画されておらず、レコーダーの液晶表示も50分○○秒のままフリーズ、その割には「東京バンドワゴン」などその後の録画はちゃんとやっているあたりは謎、ともあれ前半だけだと興味のない男子しか収録されておらず残念、ゴールド、リプニツカヤ、そしてオズモンドは見たかった…。

 台風一過?の晴れ、最低7度、最高20度、と日較差多め、一昨晩ひいた風邪、くしゃみは収まり、喉の痛みは漸増、鼻水が少々、そして微熱に軽い頭痛、と本日がピークか。

 テニスの予定無く、午前中は静養し、午後はコンサートで東京へ、今季1番期待しているラザレフのマーラー、彼のマーラーは初めてで想像出来ないし、しかも9番!どんなものが飛び出すか超期待、なのですがなかなか安価入手叶わず苦戦していたところ、奇特な知人から回していただいての出陣、感謝感謝です。

10月27日(日) 芸術劇場
 アレクサンドル・ラザレフ指揮日フィル チャイコフスキー ロココ風の主題による変奏曲、マーラー Sym9番
前半チャイコのソリストは横坂源、アンコールが無くてホッ。休憩後にお目当てマーラー、弦は通常配置、ブラスはHrが5本で1アシだった以外はTp3,Tb3と最小本数、いつもの如く棒を持たないラザレフは第1楽章の開始はややぶっきらぼう、その後もかなり速めのテンポでぐいぐい、スラーのない音型はややアタック強めの表現で隈取り、色んなパッセージをくっきり強調、ただマーラー特有のいびつさの強調や粘りは少なめ、Hrをかなり強めに吹かせ、Hrはソロもかなりの存在感、一方弦はテンポの速さゆえ細かいパッセージでは揃いはいま一つ、芸劇外野席ではffになると届かない印象、あと要所でピッコロのウッドっぽい音色が印象的(メタルの楽器と使い分けていたかも)、第2楽章は普通のテンポ、第3楽章前半はむしろ遅め、また中間部で終楽章の主題を先取りする部分ではかなり遅め、後半の最後でやっと予想通りの驚速テンポになりフィニッシュバッチリ、終楽章は序盤かなり速く、2度目の提示で標準テンポになり壮大な盛り上がり、弦は時にボウイングを工夫してメリハリある表現、その後また速めとなり後半のクライマックスへ、2度ほど楽譜にないパウゼがあり印象的、そして白眉はコーダ、どんどんテンポが遅くなり、1音ずつ慈しむ様に進行、そこまでの無造作な感じからは予想外の丁寧で精妙な結尾に驚き、最後の1音は上げた両手をずっとヒラヒラさせてどこで音を止めればいいか判然としない作戦、同曲最も長いラスト1音となり、音が消えた後も心で鳴っているのか30秒余りずっと手をヒラヒラ、その両手を収めた後もさらに30秒余の黙祷、と沈黙期間の長さもアバド&BPO、ジャッド&アジアユースに匹敵する記録でした。

 曲の性格ゆえか、客席にアピールするラザレフお得意のパフォーマンスは無し、苦手な芸劇でなければ弦もより響いて終楽章はもっと感動したと思います。

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