2014年7月10日木曜日

スラットキン&国立リヨン管の幻想

 大きなビルの6階だった研究室が引っ越した先は平屋で周りは草地、先日ふと窓の外を見ると何と茶色い野ウサギ!が草を食んでました。前のキャンパスでもキジの親子が平気で闊歩していて驚きましたが、さすが茨城は田舎です。

 月曜締切の原稿を3日遅れで提出し、台風近づく不穏な空気の中、川口に遠征してスラットキン&国立リヨン管を聴きました。

 このコンビは来週の芸劇公演も聴くので、同じ日のヤングヤマカズ&スイス・ロマンド"シェエラザード"にしたかったのですが、そっちを知ったのはこっちを入手した後で、挽回きかずそのまま出陣と相成りました。

 スラットキンと言えば(前にも書きましたが)かなり前、当時の手兵セントルイス響を率いて来日した際、メインの「巨人」よりもアンコールに奏されたバーバー「弦楽のためのアダージョ」の痛切な響きが印象に残っています。

 あと本日の国立リヨン管、ウィーンフィルやスカラフィルみたく、歌劇場の管弦楽団がコンサートをする時の名称であって先日の国立リヨン歌劇場管と同じメンバーだろう、と思っていたらさにあらず、何年も前に分離分割した別団体とのこと。

 ただHPによるとリヨン歌劇場管のメンバーは60名程しかいないので、今回の来日公演も含めリヨン管からサポートに行ってる気がする…。

7月10日(木) 川口リリア
 レナード・スラットキン&国立リヨン管 バーンスタイン "キャンディード"序曲、ラロ スペイン交響曲、ベルリオーズ 幻想Sym
 音合わせの仕方(後ろを向いて管楽セクションへ、右を向いて低弦へ、左を向いて高弦へ、と3段階)が歌劇場管と似てます。前半はHr4,Tp2,Tb3、最初のキャンディードは大人しめの演奏、続くラロ(実演は初めてかも)のソリストは五嶋龍、写真から少年かと思っていたらがっしり青年、アンコールはヴィルトゥオーゾ系の変奏曲をがっつり10分程、パガニーニかと思ったらヴィエニャフスキとのこと、いずれにせよヴァイオリニストっぽい曲。
 後半ベルリオーズではコルネット2本が加わってTp4、でも第2楽章は通常バージョン、スラットキンは基本穏当な表現ながら、第3楽章の細かい表情や終楽章前半のエッジの効いた表現など時折個性も、草笛は3階席右端、鐘は舞台裏、オケはコンミス率いる弦セクション、特に中低弦が雄弁ながら、ブラスは抑えめ、しっかり吹いたのは4楽章最後と終楽章中盤位でほんの一部、ラスト1音も抑えめで短め。アンコールはパパ・スラットキンによる"カルメン"ロデオ風編曲版、アメリカオケ?と思う程の楽しいノリでした。

 終演後は夜行バスで帰省の旅、少しだけ時間があり、滅多に降りない駅ゆえ、駅近くのラーメン屋(熊本とんこつ!)を探訪、してから新宿へ向かったところ、台風の影響で埼京線(湘南新宿ライン)が激しく遅延! 次善策として京浜東北線→山手線と遠回り、危うく乗り遅れるところでした。

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