2014年9月4日木曜日

第9作で名実ともにハードボイルド - マイクル・コナリー「暗く聖なる夜」

 昨夜は今季初めて忘れずにブエルタをweb観戦、でも山頂ゴールの割には総合争いは勃発せず、ただキンターナがいないぞ、と思ったら、また落車して骨折&リタイヤとなったとの由、とっても残念。

 本日は少し前に読んだ本、ボッシュ物の第9作から、2005年度「このミス」2位とコナリー作品としては最上位にランクイン。

暗く聖なる夜 マイクル・コナリー
 私立探偵となったボッシュが、現役の頃担当し未解決だった殺人事件とそれと関連すると思われる現金強奪事件に、バッジを失った不自由に悩まされつつ挑みます。9.11テロの影響を濃く受ける内容で懐かしい顔も登場、本筋のヒネリは物足りない反面、別の角度からのサプライズが待っています。

 ずっとシリーズを読んできた人のみ味わえるラストの感動が上記のランキングを支えているのかも。

 私立探偵となり晴れて王道ハードボイルドとなったせいか(は判りませんが)、ボッシュ物としては初の1人称記述、ところが(以前も今も)会話では自分を「俺」と呼んでいるのに、地の文では「私」と表記する点に違和感があってなかなか馴染めませんでした。

 一際印象に残ったセリフ:
「この男はいつだって私立探偵なんだ。バッジを持っていたときもな」

0 件のコメント:

コメントを投稿