2014年12月19日金曜日

環が閉じるシリーズ最終作、種明かしは7-8割 - 森博嗣「赤緑黒白」

 大雪で予定の夜行バス運行停止、に見舞われながらも別のバスを直前に見つけて帰省、小松の雪は15cm程度と大したこと無し、とは言え午前中は雪かきに忙殺、それでも前回で身体が慣れたのか手にマメはできず。

 そこそこ晴れていて日中は3-6度と前回帰省時よりはやや暖かめ、ただ冬晴れの南茨城では最低マイナス4度台とのこと、自転車で移動して諸々の用事を首尾よく終了。

 本日はその帰省の往き返りで読んだ秋の課題図書、漸く第10作めにしてシリーズ最終作です。

赤緑黒白 森博嗣
 殺した上で現場を1色にペイントする謎の連続殺人に挑む紅子達の面々、ゾクゾクする設定の割にはファイダニット、ミッシングリンク的要素やトリックの妙味は希薄ですが、シリーズ全体を通しての謎に対する解答が8割方提示され、密接に関連する第1作を再読したくなります(ネタバレの項参照)。あとタイトルの意味(理系サイドの方)が明らかにされた瞬間の(小さな)カタルシスは「すべてがFになる」の時と同種の理系的興趣があります。
<< 以下本作および犀川&西之園シリーズのネタバレに付き未読の方は飛ばして下さい!! >>
 「黒猫の三角」(ここで紅子は「名前は林、変わっているでしょ?」と言ってるらしい…)の主要人物が再登場するので、少なくともそれは読んでおかないと感興は激減、その意味犀川&西之園シリーズの第1作&最終作の図式と通ずるものがあります。

 本作では新たな展開も暗示されており、次は四季シリーズへと続きます。

0 件のコメント:

コメントを投稿