2015年3月31日火曜日

北の病院と将軍その後 - 海堂尊「極北ラプソディ」

 またも窓側席だった夜行バスから高速バスを乗り継ぎ南茨城復帰、土曜はつぼみだった桜が一斉に咲いてます。

 本日の最高22度弱、昨日は23度弱と今季最高だったとのことで一気に開花が進んだ模様、ソメイヨシノは七-八分、それよりやや早い白い桜は満開、白いモクレンは半分散って紫のモクレンが咲き始め、レンギョウ、スイセン、タンポポなど黄色い花がそこここに咲き乱れ、一度に咲く様はさながら"北国の春"。

 海堂作品まとめ読み企画の最後は「極北クレイマー」の続編です、何より素晴らしいのは漸く不毛な上下巻分冊をやめてくれたこと。

極北ラプソディ 海堂尊
 前作の主人公の青年医師の目を通し、極北市民病院に乗り込み改革を進める世良(「ブラックペアン1988」の主役)の苦悩と、隣市の救急センターにいるジェネラルこと速水(「ジェネラル・ルージュの凱旋」)の活躍が描かれる医療エンターテイメント、終盤の手に汗握る展開の後、訪れる離島での一幕、海堂作品で初めて泣きました。

 近い時期に書かれた4作を続けて読んで、想像以上に登場人物が濃密にクロスオーバーしていて驚かされました。

 これでNHKによるドラマ版を観られます。

2015年3月30日月曜日

近未来のコールドスリープ、はつじつま合わせ? - 海堂尊「モルフェウスの領域」

 阪神3連勝!

 「Going!」佐藤ありさも昨日放送分で卒業とのこと、桜は別れの季節ですね。

 帰省2日目、まずまずの晴天の下、父の遺産処理のため自転車で銀行や証券会社巡り。

 夜行バスで帰還するべく夕方小松駅へ向かう際、木場潟の向こうの西の空ではここ石川でも宵の明星は一際明るく、かつ春霞のせいか赤味がかってます。

 本日は昨日に続き海堂作品まとめ読み企画第3弾、「夢見る黄金地球儀」と同様、執筆時点では近未来のお話(でも丁度これを読んでる2015年で追い付いちゃいました)、桜ノ宮サーガとして登場人物の年齢などの矛盾点を解消するために書かれた作品だとか。 

モルフェウスの領域 海堂尊
 初めて人口冬眠を試みた少年とそれを見護る女性とを巡るお話、特定ルールの下での論理展開、といったSFミステリー的手法が巧く使われてます。また著者の色んな作品とのクロスオーバーの度合いも凄いです。 

2015年3月29日日曜日

久々のミステリー、しかもガチガチ - 海堂尊「アリアドネの弾丸」

 阪神連勝! 現時点単独首位(笑)!

 ドゥダメル&LAPOの圧倒的な6番を浴びた後、その足で渋谷ブックオフ経由で新宿に行き夜行バスで帰省、小松はどんより曇り。

 本日は海堂作品まとめ読み企画の第2弾、「海堂作品って医療エンタだけどミステリーじゃないよね」(←自分も初期作を除きそう思います)との声に反発して書かれた?との噂の作品、その内容に相応しく、島田御大が巻末解説(宝島社文庫版)を書いてます!

アリアドネの弾丸 海堂尊
 病院内で起きた銃撃事件にいつものコンビが挑みます。エンジニアの不審死こそあれど、前半は近作同様メッセージ性強くミステリー度低い内容か、と思わせて後半は急展開、明らかな殺人が発生し久々にミステリー度(バカミス度?)の高い展開へ突入、タイムリミットサスペンス的興趣もなかなかです。
<< 以下ネタバレに付き未読の方は飛ばして下さい!! >>
 ただ肝心な点で勘違い(若しくは説明不足)が見受けられます(アルミと同様、銃弾も通常は鉛や銅、亜鉛(または真鍮)など磁性を持たない金属で出来ているので…)、ただドラマ化に際して改良されているとの噂。

2015年3月28日土曜日

ドゥダメル&ロスフィルの明晰にして雄大な6番

 スダーン&音大フェスオケの松&展覧会を聴いた後、ミューザからサントリーへ移動してドゥダメル&ロスフィルへ、ホール近くの桜坂、昨夜は四-五分程度だった桜が八分咲きになってます。

 ロスフィルと言えば中高の頃、東海岸のビッグ5(CSO、CO、フィラデルフィア、BSO、NYP)と比べて西海岸のオケを何となーく低く見ていた(ま、メータ&LAPOのレコードで「ロスフィル余り上手くはないなー」と感じてはいました、がそれを言えばバーンスタイン&NYPもレコードを聴く限り上手じゃなかった…)こともあり、それから3-40年も経っているにも拘らず、「ロスフィルに9000円は出せないでしょ」と縁遠くなってました。

 とは言え、ドゥダメルはシモン・ボリバルとの来日公演でその魔法のサウンドに驚嘆して以降最注目の指揮者、しかもマーラーってこともあって頑張って直前入手、ffでも弦のすべての動きが聞き取れるあのミラクルサウンドが他のオケでも聞けるんでしょうか?

3月28日(土) サントリーホール
 グスターボ・ドゥダメル&ロサンゼルス・フィル マーラー Sym6番
弦バスが左奥にくる対向配置、Hr8,Tp6,Tb4、冒頭から厚みある低弦の響き、木管も勢いあり、全員がピストンのラッパ部隊が如何にもアメリカのメジャーって吹きっぷり、Hrはトップが各所で見事なソロ、全体でもしっかり、Tbはもう少し吹いて欲しかったかも、とブラスは決して全開にはならないにしても、オケ全体では弦管合わせてスケール雄大な響き、ドゥダメルは遅めベースに、(1番の時と同様)遅い部分はより遅くなる傾向で、トータル90分コース! 余り大きくない動きの中にも結構細かい指示を出し、マーラーっぽく粘るというより、単に情感豊かに語ろうとしてテンポが揺れる印象、特にアルマの主題はロマンティック、注目の弦のクリアーサウンドはシモン・ボリバルの様な解像度は無かったですが、特に終楽章ではこれまで聴いたことのない各パートの明晰な主張が聞き取れました。第2楽章だった(大反対!)アンダンテ、コンマスのソロ美しく、終りかけてから再度復活して盛り上がる部分への開始を告げるチェレスタの1発が印象的で、その後の盛り上がりは情感たっぷり、終楽章では序奏のハープとチューバに存在感、中盤以降はブラスの鳴りがややUP(それでも8分程度か)、ハンマーは2度、白く大きな箱の上に置いた板を木槌で叩く趣向、担当奏者が巨人で迫力、終盤のシンバルの花は5対、かなり激しい最後の1撃の後、音が消えてからもドゥダメルは20秒は黙祷する勢い、でしたが、17秒あたりで耐え切れなくなるお客さんがいて拍手開始、ブラス陣は楽譜を出してました(さすがプロ!)がアンコールは無し。

 アバド&ルツェルン以来のスケール雄大にして満足出来る6番でした。ロスフィル(ついでにサンフランシスコ響も)ナメていてごめんなさい!って感じです。

 6番の第3楽章(アンダンテ)は、自分にとって3番の終楽章、10番の終楽章と並んでそれなりに演ってくれれば感動する曲、でも実際に感動したのは久々な気がします。

スダーン&音大合同オケの松、展覧会

 阪神先勝!

 今日も20度超のポカポカ陽気、午前中地元でテニス、それを途中で抜けて川崎に遠征してスダーン&音大合同オケで松&展覧会、その後ドゥダメル&ロスフィルで6番、その足で夜行バスで帰省、と大忙し。

 まずは首都圏にある9つもの音大からの選抜メンバー(そらで9大学言える人はエライ!)による合同オケ、昨日の読響と同じく4年前震災で中止を余儀なくされた音大フェスオケ第1回公演そのままのプログラムとのこと、スダーンがこんな俗っぽい曲を振るのは珍しい気がします。

3月28日(土) ミューザ川崎
 ユベール・スダーン&音楽大学フェスティバル・オーケストラ グリンカ ルスランとリュドミラ、レスピーギ ローマの松、ムソルグスキー 展覧会の絵
 木管は前後半とも各パート5本?いて倍管の様相、最初のルスランはHr4,Tp2,Tb3、弦の水際立ったサウンドが見事、続くレスピーギは本隊がHr6,Tp4,Tb3、バンダがTp8!にTb2、上手だった舞台裏Tpは専業、と松だけでTp奏者13人!カタコンブ頂点でのHrが豪快、スダーンは特にケレン味無くストレートな表現ながら、アッピアのラストは本隊・バンダともまずまずの鳴りで本日の白眉。
 後半展覧会はHr5,Tp4,Tb3、管は(たぶん)総入れ替え、弦は左右でコンミスが交替(もしかしたら全プルトで左右交替してたかも)、冒頭Tpソロは右端の巨漢奏者、かと思ったらその隣の小柄な女性でなかなか、古城のSaxソロ、ビドロのユーホソロは専業、シュミイレはピッコロ使用、スダーンはここでもケレン味無くスタンダード、カタコンブやキエフの大門でのブラスの鳴りはそれなり、アンコールは無し。

 思ったより終演早く、余裕を持ってサントリーへ、それはまた次の記事で。

2015年3月27日金曜日

コルステン&読響の英雄の生涯

 今朝の「おはスタ」で現おはガールはたった1期でお役目御免、ま、1勝1敗1分けだったからなぁ。

 朝の最低マイナス1度台、日中は予報通り20度を突破、日較差21度超は年に数度のこと。

 夜は東京に出て未知の指揮者コルステンが読響を振る英雄の生涯、4年前震災で中止を余儀なくされた公演そのままのプログラムとのこと。

3月27日(金) サントリーホール
 ジェラール・コルステン&読響 モーツァルト 劇場支配人、Sym41番、R.シュトラウス 英雄の生涯
 初めて見るコルステン、前半はモーツァルトなのに激しい指揮っぷりで鋭角な響き、ただ弦はアタック鋭い割に持続音は小さめ、もしかしたらヴィブラート控えめを要求してたのかも。後半お目当てR.シュトラウスはHr9,Tp5,Tb3、序奏はぼちぼちのスケール感、緩徐部の情感もほどほど、闘いは一気呵成に進み、勝利のカタルシスはまずまず、目に馴染みの無いコンマス(長原幸太)のソロは堅実ながら色気薄め、前半不調だったHrソロは終盤盛り返し、Hr全体ではいい鳴り、あとTpはハイトーン系ばっちり、コルステンは3度程パウゼが妙に長く、最後の音が消えてから10秒余りの黙祷。

2015年3月26日木曜日

コインの裏側 - 海堂尊「マドンナ・ヴェルデ」

 さっきの世界選手権女子SP、トゥクタミシェワのトリプルアクセルには鳥肌。

 昨夕も金星がビックリの明るさで航空機と見紛うばかり。

 そのせいか朝は冷え込んでマイナス2.5度、3月上旬は暖かだったので、これが今月の最低値。

 昨日発覚のTwitter乗っ取り事件、内容を元に戻し、パスワードを変更、これで大丈夫かな、と今日見ると特に書き換えは無かったけれど、知らない間にまた新たに4人フォローしちゃってます!

 ソフトでも仕込まれたか、とアプリ連携の欄を調べてみると、"Twitter for Windows"なる一見安全そうな名前のアプリが乗っ取りと同じ日付で連携されちゃってます。よく判らないけれど、取り敢えず連携解除、効果の程は明日のお楽しみ。

 本日は最近読んだ本から、海堂作品を何冊か100円入手したのでまとめ読み、まずは「ジーン・ワルツ」と同じ出来事を別の視点から描く姉妹編です。

マドンナ・ヴェルデ 海堂尊
 「ジーン・ワルツ」の主人公"クール・ウィッチ"の代理母の視点から描かれるもう一つのストーリー、ミステリー度はゼロ、しかも話の顛末は分かっているのに、さくさく読ませるのはさすがの筆力、メッセージ性もそれなり。

 NHKによるドラマ版も録画した筈なんですが、最早どこにあるのか発掘困難な状況(涙)。

2015年3月25日水曜日

シリーズ第3作?は新たな敵 - 逢坂剛「砕かれた鍵」

 テレ東深夜枠「カサネ」、面白いのに4話で終わってしまうの勿体無い。

 テレ東深夜と言えば今クール最大の異色作「山田孝之の東京都北区赤羽」、9割フィクションかと思ってましたが、TVBrosによると8割方リアルとのこと、びっくりです。

 ビックリと言えば年に1、2度しか見ないtwitterのアカウント、知らない内にHitmanとかいう人に乗っ取られていてビックリ仰天!

 慌てて取り返し、パスワード変更しましたが、大丈夫か? と言うか、Twitterは乗っ取られてもいいんだけど、Facebookが乗っ取られるとちと困ります。

 今朝は思ったより冷えて-1.6度と久々のマイナス、日中は14度弱とそこそこ上がって日較差15度超。

 本日は最近読んだ本から、先日読んだ「幻の翼」の続編、つまり百舌シリーズ(なる言い方があるならば)の第3作になります。

砕かれた鍵 逢坂剛
 子供をもうけ倉木と結婚した美希、警察を辞め探偵になった大杉、新たに起きた爆殺事件と殺人事件に彼らが否応無く直面する羽目になり、激しい展開へ進みます。"百舌"は出てきませんが新たな敵"ペガサス"の正体が鍵、前作より伏線の妙やミステリー度は上昇、そしてミステリーとは別の意味のサプライズも。

2015年3月24日火曜日

イケメンキャストが肝?のアクションミュージカル - 神様はじめました THE MUSICAL

 昨夜は12時を過ぎて上昇に転じたせいか思ったほど冷え込まず、最低は0.1度とマイナスにならず、日中も意外と上がって13度、ただ北風強く壁打ちをサボってしまいました。

 夜は芸劇で観劇、例によって奇特な方からの頂き物、原作は有名コミックとのこと、確かにアニメ版は番組欄で見かけますが基本興味無し。

 なれど「マジすか学園」でAKBグループ、「数学女子学園」でハロプロ勢、「超絶☆絶叫ランド」でスパガの個体識別が少しは出来るようになったところ、(元)スパガの八坂沙織が出るってことで参戦決意、あと主演の寺島咲も「理由」「櫻の園」での印象は薄いながら「書店員ミチルの身の上話」では印象あり、かつ脚本が秦建日子(「アンフェア」「推理小説」)ってのも参戦ポイント。

3月24日(火) 芸術劇場 プレイハウス
 舞台「神様はじめました THE MUSICAL」
何故か神の役割を演じる羽目になった女子高生とイケメン揃いの神使(神の使い)達が繰り広げる歌とアクションの休憩無し2時間、終演後にメインの男優3名によるアフタートークが15分、原作を知らずとも退屈せず楽しめました。何より鬼婆役の存在感が出色、主役の寺島咲はまずまずの可愛さ、ただビジュアルと殺陣が主眼なのか、ミュージカルなのにメインの役者さんやバックダンサー&コーラスが皆余り歌が得意でなく、そのせいで元スパガ八坂沙織が相対的に上手く聞こえました(笑)。ただ原作の縛りのせいか、脚本に余りヒネリ感じられず、しかも「ロード・オブ・ザ・リング」第1作と同じく"続く"って感じの幕切れ。

2015年3月23日月曜日

ゼロ戦秘話とキスキスキス - 風立ちぬ <'13 日>

 昼休みは15度超でポカポカ、先週月曜はつぼみだった(旧)構内の早咲きの桜がいつの間にか8-9分と満開寸前。

 「冬に逆戻り」との予報通り午後からは気温は低下傾向、明日は観劇です!

 本日は少し前にTVでやっていた映画から、宮崎駿"最後"の長編アニメとのこと。

風立ちぬ <'13 日>
 関東大震災から第2次大戦に掛けて飛行機の開発に生涯を捧げた男の仕事と愛が描かれます。風、そして水の表現(後者は「千と千尋」「ポニョ」もそうだった)に拘りを感じました。キスシーンが多いのも印象的。またヒロインにクラリス、いや(もしかしたら)未来少年コナンへの回帰を感じたのは自分だけ? ただ夢やファンタジーの中であれ、冒頭のあり得ない離陸シーンにはやや興醒めし、途中あからさまなドヴォルザークのパクリで更に興醒めしてしまいました(久石譲って「あの夏、いちばん静かな海。」でもサティのパクリで興醒め経験アリ)。

 主人公の声優がかなり変、と思って調べると庵野秀明! クリエイターじゃないの? 

2015年3月22日日曜日

大友&群響の1番

 火・水のポカポカ陽気以降、朝の予報では連日「本日も最高17度で暖かい」と言ってましたが、実際は木・金・土と3日連続して最高は13度台、木曜に予報を信じて薄着で学会に行って懲りたので、金・土と冬s仕様で外出。

 で今日もポカポカ陽気との予報を信用せずベンチコートで外出、した瞬間空気感が完全に春! すぐ家に戻って軽めの服装に、やっと予報が当たりました。

 練習場所無く地元で大人しく仕事する1日、の予定だったんですが、大友&群響の1番をすっかり忘れていたことに気付き、慌てて連日のトリフォニーへ。

 群響を聴くのは高関との7番以来7-8年振り、大友直人のマーラーも東響との9番以来5年振り。

3月22日(日) すみだトリフォニー
 大友直人&群馬交響楽団 プロコフィエフ PC3番、マーラー Sym1番
 前半はプロコ、Vla、Vc、Flトップに外人奏者、Hrの鳴りが豪快、弦と木管はやや線が細い印象、ソリスト河村尚子はアンコールにたっぷりとしみじみ系を披露(←ショパン"マズルカ"とのこと)。
 後半マーラーはHr8,Tp4,Tb3、堅実なトップ率いるHrは全体でもまずまずの鳴り、終楽章では楽譜よりやや早めに起立、コンミス率いる弦はやや不安定ながら要所はそこそこの鳴り、大友は標準かやや遅め基調でアク少なく緩急の差も小さめ、ただ終楽章のみタメと緩急の差が増加、最初の緩徐部の頂点でティンパニとHrを強く鳴らしたのが印象的、ただ全体的にTpとTbの鳴りが今ひとつで最後の燃焼度もやや低め。

 個人的注目の終楽章ミュート着脱早業ファンファーレ、アシがいないこともあり、両トップとも1人でこなしてました。

2015年3月21日土曜日

元選抜オケによるドン・ファン、オケコン

 ラザレフ&日フィルのショスタコ11番の後、錦糸町へ、お気に入りの博多とんこつを経由してトリフォニーで聴いたのは、昨年見事なマーラー9番を披露してくれたアマオケ、今回はドン・ファンとオケコンです。

 因みにお目当て2曲の合間に苦手ブラームスが挟まってます(涙)、3番の実演は初めて。

3月21日(土) すみだトリフォニー
 三河正典&ユーゲント・フィルハーモニカー R.シュトラウス ドン・ファン、ブラームス Sym3番、バルトーク 管弦楽のための協奏曲
 最初のR.シュトラウスはHr4,Tp3,Tb3、全パート安定しており、Flソロよし、ティンパニのキレよく、弦がいい鳴り、ブラスもまずまず、続くブラームスではHrトップがいい音色、初めて聴いて知ったことが2点、まず第1楽章第2主題になるとClトップが楽器を持ち替えること、しかも同じマウスピースを使うため、提示部で2回×2、再現部で2回、都合計6回も付けたり外したりと大忙し!あと最後の1音Tpがそこそこの高音をppで伸ばすのがシンドそう。
 後半バルトークはTpが1本増えて4本に、ただその増えた1stアシ、何と終楽章コーダまで一度も吹かず驚き。ブラス陣は全般にいい鳴りで両端楽章は輝かしい響き、第3楽章は弦も迫力、アンコールはハンガリー舞曲のそこそこ有名なやつ。

ラザレフ&日フィルのショスタコ11番

 早起きして東京に出て、午前中はまずテニス、午後はラザレフ&日フィルのショスタコ11番へ。

 昨日は現地での物乞い作戦に失敗したため、確実を期してやや予算オーバーながら前夜にヤフオク入手しての参戦、このコンビ12年前の同曲が伝説の名演と語り草になっている(でも自分は聴いてない)ので、爆演に期待です!

3月21日(土) サントリーホール
 アレクサンドル・ラザレフ&日フィル ショスタコーヴィチ PC2番、Sym11番
 前半コンチェルトのソリストは学究者風のイワン・ルージン、アンコールを2曲、バッハの管弦楽組曲の有名曲の編曲物とプロコのゴリゴリ系、後者はたぶん先日のブロンフマンのアンコール2曲目と同じな気がしましたが、それよりずっと大人しめ。後半お目当て11番はHr5,Tp4(女性1名!),Tb3、最初のミュートTpファンファーレがかなり弱音、第2楽章虐殺シーンではバスドラ豪快、ブラスはそれなり、続く第3楽章ではVlaの第1主題が未曾有の弱音、ラザレフは全体的にテンポはやや速め、4番の時と同様オッタビアーノのTpは吹きっぷりが軽いのがやや気になりますが終楽章もブラスはそれなりの迫力、最後の鐘も強烈、ラザレフお得意の客席向きパフォーマンスはラスト1音のみ、余韻が残るうちに爆発的な喝采がスタート。

 期待した爆演ではなくて、楽譜通りにきっちりやった演奏、と言う印象、ただ曲が曲だけにそれが十分凄い、って感じ、4番の時もそう、もしかして12年前もそうだった、つまりこの曲の本来の姿が当時認識されていなかっただけなのでは。

 かく言う自分もこの曲の実演に初めて接した時(ジュラジューラ&キエフ国立フィル)、曲が凄いのか演奏が凄いのか、さっぱり判らなかったです。

 終演後、錦糸町に移動してアマオケのオケコンへ、それはまた次の記事で。

2015年3月18日水曜日

ヤノフスキ&ベルリン放響の充実ブルックナー8番

 夜行バスで関東復帰、そのまま学会へ、昨日から花粉症の症状悪化、花粉量が増えたとは思えず、帰省に伴い2日間乳酸菌ドーピングをしていないせい?

 こちらは最高18度台とポカポカ陽気、なれど帰省に際し防寒バッチリの恰好ゆえ汗だくに、でも昨日は更に高く今季最高21.7度!だったとのこと。

 学会初日を終え、夜はヤノフスキ&ベルリン放響のブルックナーへ、ヤノフスキの実演は初めて、ベルリン放響も似た名前のオケが多い(昔はベルリン放響とベルリン響がそれぞれ東西に2つずつ、似た名前のが計4つありました。今回はレーグナーが振ってた旧東ドイツのベルリン放響らしい)ので定かではありませんが、初めて聴く気がします。

3月18日(水) サントリーホール
 マレク・ヤノフスキ&ベルリン放響 ブルックナー Sym8番
弦は音域順に並び、ブラスはVPOの如くTpとTbが左右逆で右にTp4(うち1人女性!)、左にTb4、その左にHrが4本ずつ2列で並び、うち後列4名がワーグナーチューバ持ち替え、つまりチューバとワーグナーチューバ、同族楽器が並ぶよう計算された配置。初めて見るヤノフスキは思ったより小柄、指揮スタイルは簡にして要、基本インテンポで虚飾を排した表現、それでも第3楽章など曲想なりで十分美しく、加えて終楽章だけ、時折タメたり煽ったりしたのが効果的、3本揃えたHpが要所で燦き、Ob,Flトップが存在感、やや非力と思えた弦も低弦がしっかり、高弦も一所懸命でまずまずの鳴り、ブラスは第1楽章など弦とバランスを取った鳴り、と思ったら終楽章は最初から9分近い吹きっぷり、コーダも徐々に盛り上がる部分が壮大、ただその後のファンファーレはぼちぼちの鳴り、ヤノフスキは最後の音が消えてから10秒近くして緊張を解き、拍手もその後から、と本日もお行儀のよいお客さん(笑)。

 マーフィーの法則通りいい演奏会に限ってキャンセルする連れの友人(前回のキャンセルはサロネン&PO!)、今回もその例に漏れず、午後5時には外勤の仕事を終えた癖に、ホールに直行せず事務所に寄って雑用処理を始めたもんだから20分遅刻、1階席は第1楽章後にお客さんを入れてましたが2階席はそうはしてくれなかったらしく、おまけに第2楽章以降も入場不可、ずっと外でモニターを見ていたそう、アホです。

 俺だったら「第2楽章の後に入れてくれ!」って暴れるけどなぁ…。

2015年3月17日火曜日

ややスケール縮小の後日談 - 逢坂剛「幻の翼」

 例によって夜行バスの席は窓側(涙)、小松は快晴、久しぶりに見えた白山が綺麗。

 農協で用事を済ませた帰り道、海の方角から戦闘機の爆音が轟いてました。

 本日はこの帰省の旅で読んだ本、「百舌の叫ぶ夜」の続編であり、ドラマ「MOZU」第2シーズンの原作でもあります。

幻の翼 逢坂剛
 前作では罰されなかった黒幕、その糾弾を目論む生き残りの主人公達、そして復活した?殺し屋"百舌"による三つ巴の争い、終盤にヒネリこそありますが、前作と比べてストーリーに動きが少なく、ミステリー的趣向も少なめ、こじんまりした後日談って印象です。

 これで積ん録のドラマ版が消化出来ます。

 また夜行バスで戻り、明日はその足で学会、そして夜はヤノフスキ&ベルリン放響のブルックナー

2015年3月16日月曜日

バトルロイヤルパート2は移動密室 - 伊坂幸太郎「マリアビートル」

 曇り、午後は12日振りに最高15度超となり暖か、夜は東京に出て教え子の追いコン。

 その足で夜行バスに乗り石川へスポット帰省、新幹線が開通しても貧乏人には影響無し(笑)。

 新幹線と言えば、最近読んだこれ、「グラスホッパー」の続編で登場人物もある程度共通してる(らしい)のですが、読んで7-8年も経つと、前作に登場したキャラを殆ど覚えてません(涙)。

マリアビートル 伊坂幸太郎
 悪意の権化たる少年と彼への復讐を誓う男、それを取り巻く個性的な殺し屋達、彼らによって東北新幹線車中で繰り広げられるバトルロイヤルが多視点で軽妙に描かれます。「グラスホッパー」の登場人物は"押し屋"しか覚えておらず、主人公だった(らしい)鈴木なんて完全忘却、ゆえ懐かしさはゼロながら、新幹線を密室に見立てたサスペンスが巧く、一気に楽しみました。

2015年3月15日日曜日

卒団記念のマーラー9番 - 征矢健之介&早稲田大学フィルハーモニー管

 昨日のトレーニングの影響で内腿中心に酷い筋肉痛、練習予定無く朝ゆっくりしてからアマオケを聴くべく上京、と言うか連日のみなとみらい。

 途上、京浜東北線のの快速が神田に停車してビックリ! 東京駅での東海道線の乗り場も以前と変わっていて2度びっくり!

 びっくりと言えば昨日のこと、桜木町のみなとみらい側にいつの間にか改札が出来ていてビックリ!

 加えて昨夜の帰り道、横浜から乗る東海道線、以前は軒並み東京行きだった電車が今や、黒磯、高崎、いわきと凄い行き先でまたビックリ! しかも東海道線と言わず「上野・東京ライン」とか変な呼び方してます。

 午後聴いたのは早稲田フィル、所謂"ワセオケ"とは別のオケですがそれなりに老舗か、第36期生の卒団記念演奏会とのこと、今や早稲田も東大も数多くのオケがあって把握しきれませんが、自分の頃は基本各大学にオケは1つでした。
(←と思ってましたが、念のため調べてみると、この早稲田フィルの第1回公演は丁度自分が入学した年、その頃からあったんですね)。

3月15日(日) みなとみらいホール
 征矢健之介&早稲田大学フィルハーモニー管 マーラー Sym9番
女性中心のブラスはHr6,Tp4そしてTbが6本!しかもバストロに先生っぽい中年男性まで! 第2楽章後に音合わせ、オケはどのパートも安定しており、棒を使わず情熱的な征矢氏の指揮の下、なかなか充実した演奏、2ndVnの鳴りよく、Tpトップがいい吹きっぷり、見事なVcソロから始まる終結部は意外と淡々としてあっさり、音が消えてからの黙祷は20秒弱、アンコールは無し。

2015年3月14日土曜日

ラザレフ&日フィルの展覧会

 早朝東京に出て記憶に無い位久し振りにちゃんとした練習、このところ週末は雨だったこともあり身体なまりまくり、筋トレ後のダッシュ系トレーニングで酸欠になって死ぬかと思いました。

 コート近くの梅林公園では紅・白・ピンクと色とりどりの梅の花。

 今週は花粉がピークとのことですが、先週突発的に激化した日以降、勿論目の痒みと鼻水はありますが症状は小康状態、乳酸菌量を増やしたからか、プラシーボ効果か、たまたまか。

 夕方はみなとみらいでラザレフ&日フィル、メインの展覧会は爆演に期待!

 開演前のひと時、既にステージに上ってる低弦メンバーが思いっ切り来週のショスタコ11番の練習をしてます(笑)。

3月14日(土) みなとみらいホール
 アレクサンドル・ラザレフ&日フィル チャイコフスキー 眠れる森の美女、ムソルグスキー 展覧会の絵
 前半チャイコはラザレフ自身で編んだ8曲約40分、コンミス(珍しい気がする)率いる弦はやや鳴りが悪い気はしましたが、Hr4,Tp4(うちコルネット2),Tb3のブラス陣はまずまずの鳴り、終曲に選んだバラのアダージョ(パ・ダクシオン)のしつこいラストが豪快。
 後半展覧会はHr4,Tp3,Tb3、オッタビアーノのTpソロは朗々、古城のSaxは専業、ビドロのソロは(楽器を替えたとはいえ)何とチュ-バ! シュミイレはピッコロ使用、客席を向く回数の多かったラザレフはテンポ速めで振幅大きい表現、カタコンブはTp含めいいブラスの鳴りよく、ババ・ヤーガはおどろおどろしく、キエフの大門は最初からいい吹きっぷりでラストのTpハイトーンもばっちり、拍手に応えてラザレフが「くま!」と叫んでアンコール、急速で賑やかな曲、エルガー「子供も魔法の杖」より"熊"?とのこと。

 期待した爆演ではなかったにせよ、希望通りの豪演、国内オケによる展覧会では1,2の迫力でした。

2015年3月12日木曜日

芸達者な犬とビックリ脇役 - きいてほしいの、あたしのこと ウィン・ディキシーのいた夏 <'05>

 このところ深夜でしか観られない野島伸司ドラマ、「お兄ちゃん、ガチャ」に出てくる敵役の少女はヒロコ・グレース以来、と書きたくなる真正美少女。

 野島伸司と言えば「アルジャーノンに花束を」、またドラマ化するらしい、確か前回はフジでした。でも野島伸司は脚本じゃなくて監修、やはり…。

 「アルジャーノン」と言えば原作はもとより舞台版も観ましたが、1番感動したのはFMラジオドラマ版です。

 朝マイナス1度台、午後の最高14度台、久々の日較差15度超え、夜は後輩の送別会に参戦、人形町あんおに何故かイタリアン、地下の隠れ家的な店でした。

 本日はちょっと前に観た映画から、BD-REの空きを作るため、録り溜めを消化したもの、原作は高名な児童小説とのこと、動物に子供、と反則技の2乗みたいな内容、と苦手な筈なのに、何で録画してあったのかは不明、たぶん未公開&ノーカット、そしてTVBrosに"感動作"とでも書いてあったのでは。

きいてほしいの、あたしのこと ウィン・ディキシーのいた夏 <'05 米>
 引っ越してきたばかりで友達のいなかった少女がある犬と出会い、彼を通して友達を増やしてゆくひと夏の物語、淡々とした展開ながら楽しめました。ただ主人公が子供なのに化粧してる(としか思えない)感じだったのが違和感。

 テロップでエヴァ・マリー・セイント(「北北西に進路を取れ」の!)とあってビックリ。

2015年3月11日水曜日

スタイリッシュなスパイ連作登場 - 柳広司「ジョーカー・ゲーム」

 久し振りに「流星ワゴン」を観たら原作とかなり違う話になってました(笑)。

 昨夕、西の空の金星がギョッとする程の明るさ、近くに火星もいる筈なんだけど全く気付かない目立ちっぷり。

 朝の最低マイナス2.4度で霜柱ザクザク、3月に入ってこれが最初のマイナス、とこの辺では異例のこと、たぶんここ半月は気温が高い、又は天候が不順だったんでしょう。

 これも久々に連日昼休みに壁打ち、すぐヘロヘロになって体力の低下を痛感。

 本日はちょっと前に読んだ本から、2008年度"このミス"第2位!に輝く短編集、映画化を機に手に取ってみました。

ジョーカー・ゲーム 柳広司
 第2次大戦日本に設置されたスパイのエリート機関メンバーの活躍を描く5編、期待し過ぎるとそれ程でもありませんが、どれもそれなりに趣向が凝らされていて面白かったです。本格マインドを感じたのは表題作、1番印象的だったのは「ロビンソン」あたり、あと巻末解説(角川文庫版)の人選が凄い!

 このシリーズ、最初の3作は100円入手してあった積りなのに、第2作「ダブル・ジョーカー」が手元に見当たりません(涙)。

2015年3月8日日曜日

サロネン&フィルハーモニア管のシベリウス2番再び

 早朝東京に出れど雨で午前中の練習は中止、アキバで時間を潰した後、午後は横浜に行きサロネン&フィルハーモニア管の最終日へ。

 本日のメインはシベ2、前々回来日時の同曲が凄ーく良かっただけに激しく期待、とは言え1週の間に2度も前座にブラームスVn協を聴かなきゃいけないのは個人的に苦行、本道を愛する人には叱られますが(苦笑)。

サントリー公演よりかなり空席多く、1階席右後方などぽっかりと3-4列×7-8席の無人ブロックが空いちゃってます。

3月8日(日) みなとみらいホール
 エサ=ペッカ・サロネン&フィルハーモニア管 ブラームス VnC、シベリウス フィンランディア、Sym2番
 最初はフィンランディア、Hr5,Tp3,Tb3、冒頭コラール頂点でのTb,Hrが深々といい響き、速い部分は速め、中間部の有名旋律の背後で鳴るバスドラロールが印象的、ラストの迫力はぼちぼち、続くブラームスのソリストはやはり身重にしか見えないヒラリー・ハーン、アンコールのバッハも先日と同じ(たぶん)。
 後半シベ2は苦手なLAブロックから1階右後方に出来た空洞にこっそり移動(ごめんなさい)、Hr5,Tp3,Tb3、5年前に比べると細かい彫琢やケレン味が減少し、流れで一気に持ってゆく傾向が増えた感、第2楽章冒頭の"目だけ指揮"もやめてました(笑)。ブラスも第1楽章は抑えめ、第2楽章もぼちぼち程度、一方Hrの吹きっぷりと終楽章のうねり具合は前回を上回っていたかも、コーダのケレン味と壮大さもやや減少、とは言えTp,Tbの吹きっぷりは依然壮烈で豪快なクライマックス。ただ前回の最大感動ポイントだった金管コラール直前Vnの3つ組上昇音型に付けたアタック(その前低弦の同じパッセージは誰でも激しくアタックするけど、高弦では誰もやらない)、それをやめちゃったのが極めて残念(ま、楽譜はそうなっていないので…)、アンコールは先日と同じく定番"悲しきワルツ"、1階席後方脇にはほぼ届かない最弱音。

 この日はほぼ全ての曲で最後の音が響いているうちに必ず"ブラボー"と叫んじゃう人がいました(笑)。

2015年3月7日土曜日

異国情緒と極限状況のファイダニット - 梓崎優「叫びと祈り」

 遂に今夜、史上初めて御手洗ものの映像化がオンエア、昨日「島田先生どうしちゃったの?」と書きましたが、調べてみればちゃんと御大自らフジHPに1文を寄せ「玉木+堂本組は、現在考え得る限り、最高の配役と思います。」と書いていらっしゃいます。

 しかも上記キャスティングは御大自身の希望だったらしく、ここで対談までしてます!

 って訳で島田御大お墨付きとあらば逃せません、しかもいきなり「占星術」などとせず「傘を折る女」としたのは賢明な選択、その内「数字錠」あたりも如何でしょう?

 曇り時々雨、この土日は千葉でテニス合宿、の予定でしたが上記ドラマを観るべく合宿をキャンセルして自宅待機、と言うのは嘘、火曜に吐き気や腹痛で寝込んで以降、復活はすれどまだ食欲が戻っていない状況、一方合宿地は白子で3食苦手な海の幸、「出された物は残さない」主義ゆえ元気な時でも苦労するのに、今の体調では気分が悪くなること必定、と判断してキャンセル、家で大人しくしてました。

 本日は先日読んだ本から、デビュー作にして2010年度「このミス」3位に評価された作品です。

叫びと祈り 梓崎優
 ジャーナリストの主人公が世界の各地で遭遇する謎がその異国の特性を活かした論理で紐解かれる短編集、巻頭「砂漠を走る船の道」の砂漠での連続殺人に関するファイダニットが圧倒的、あざとい小ネタにも本格魂を感じます。伝染病で全滅寸前のジャングル奥地といった極限状況で推理合戦する「叫び」での稚気も楽しく、世評に違わぬ個性的な本格でした。

 明日はサロネン&フィルハーモニアの最終日、シベ2です!

2015年3月6日金曜日

サロネン&フィルハーモニア管の火の鳥

 「ビジネスクリック」は終了までもうひと月切ったのに、まだ椅子を導入しないの?

 御手洗潔ものが驚愕のドラマ化、あれだけ頑なに断っていた島田先生、目の黒いうちは日本人キャストでの映像化は無い、と信じていたのに、どういうこと?

 火曜朝以降、ビタミン補給ゼリー以外の固形物は口にしていないため、3kgのダイエットに成功!

 夜はサロネン&フィルハーモニア管第2夜、"火の鳥"全曲、一昨日より空席が多いです。

3月6日(金) サントリーホール
 エサ=ペッカ・サロネン&フィルハーモニア管 チャイコフスキー PC、ストラヴィンスキー 火の鳥 <全>
 前半はチャイコ、Tp,Hr両トップがくすんだ楽器でシブい!ソリストは太めのイェフィム・ブロンフマン、拍手に応えて指クルクル系アンコールを2曲、激しく圧倒的なプロコと軽妙なショパン。後半は火の鳥、Hr5,Tp3,Tb3、冒頭低弦抑えめで相対的に弦バスのアルコが強調され地鳴りの如きサウンド、全体的にはメリハリが鮮烈で、また色彩感と言うより寒色の単色系サウンド、緩徐部の情感はぼちぼち、Hrソロはやや色気不足ながら堅実な上手さ、バンダはTp数本とワーグナーチューバ類が要った気がしますが見えたのはRB上方のTp1本のみ、それでもラストのハイトーンは十分な鳴り、魔王登場の少し前が迫力満点、カッチェイの踊りになると急にテンポアップし、迫力ほどほど、大団円ファンファーレはやや速め、続くコラールはケレン味たっぷり大迫力、そしてラスト1音は長めでかつ豪快クレッシェンド。アンコールは"マ・メール・ロワ"妖精の園、弦の語りにFlとHrが入る箇所が絶妙、Vlaトップに日本人女性!がいてソロ担当、最後少しテンポを落として情感豊かな盛り上がり。

 勿論、過去聴いた全曲版ではNo1、ま、実演はたった4-5回ですけど(笑)。

2015年3月4日水曜日

サロネン&フィルハーモニア管の豪演シベリウス5番

 一昨日の「Rの法則」で頭脳パンが石川ローカルと知りビックリ! ビックリと言えば今週の「全力坂」、何故か短縮版になってます。

 一昨日あたりから花粉症の症状が激化、今朝の通勤途上ではくしゃみ29発(涙、職場が遠くなり去年までより自転車走行距離が伸びてるので)、昨年乳酸菌ドーピングが効いたと思ったのは単に花粉量が少なかっただけだったのか…。

 加えて月曜夜にソヒエフ&トゥールーズ終演後川崎で家系ラーメンを食って以降腹具合悪く、昨日朝は鼻水&腹痛&頭痛&吐き気、この内鼻水と頭痛は花粉症と思われますが、腹痛と吐き気は悪い物でも食ったんじゃ、という症状。

 無理して職場に行くも(特に吐き気に耐えられず)ダウン、犬猫治療法に移行、職場で半日寝て、夜家に帰って翌日昼まで寝て、その間少量の水以外飲まず食わず、かなり回復したので職場に寄ってからコンサートへ。

 聴いたのはサロネン&フィルハーモニア管の初日、メインはシベ5、シベリウスと言えばこのコンビの2番が自分の中では同曲最高の演奏だっただけに今回最も注目している演奏会、ややフラフラ&鼻水ダラダラな状態でも逃せません。

 またシベリウスの5番に関しては自分の中で最高だった演奏はヴァンスカ&ラハティ響が初来日してチクルスをやった時の5番(2度目の5番はここ)、まず原典版の5番を聴いて「やっぱ原典版の方が凄い!」と思った数日後、現行版の5番を聴いて「現行版の方が凄いじゃん、と言うか5番って本来こんなに凄かったんだ」と思い知らされた経験が忘れられません。

 今宵はそれを超える演奏に期待!

3月4日(水) サントリーホール
 エサ=ペッカ・サロネン&フィルハーモニア管 ブラームス VnC、シベリウス トゥオネラの白鳥、Sym5番
 最初はTpやFlがいない特殊な編成、何が始まるのかと思えばトゥオネラ、成程、冒頭の弱音の精妙さとバスドラの存在感が印象的。続くブラームスのソリストは肉付きの良くなったヒラリー・ハーン(と言うか身重?)、万雷の拍手に応えてアンコールにバッハの明るめの曲。
 後半お目当て5番はHr5,Tp3,Tb3、例によって指揮姿はカッコよく、弱音と強奏の落差大きく、第1楽章の強奏部では音が眼前に壁の如く聳え、コーダの追い込みは強烈、緩徐楽章でも強奏時のスケール雄大、そして何より終楽章、Hrの主動機が鳴り出す部分で急にスローダウン、その後もテンポのオンオフを繰り返して壮大なクライマックスへ、弦を含め兎に角フィルハーモニア管の音はデカい、ティンパニの打ち込みも激しく、ブラスは少々乱れても構わず豪快に吹かせて怒涛の音響洪水、改めて凄い曲だと思い知らされる豪演でした。アンコールは定番悲しきワルツを例によって弱音をかなーり弱く。

 間違いなく自分の聴いた同曲ではNo1でした。日曜のみなとみらい公演(シベ2)を迷っている人は必ず行った方がいいと思います、ケレン味や大音響が好きな人なら。

 NHKの収録があり、かつフライングの起こりやすい5番だったせいか、場内ではしきりに「拍手はタクトが下りてから」のアナウンス、ただトゥオネラが終わってからは20秒近い静寂がありましたが、5番の時は1発目のジャン!の後に拍手をした人が約1名いました(笑)。

2015年3月2日月曜日

ソヒエフ&トゥールーズのシェエラザード再び

 思ったより早く試合が終わったので一旦帰宅して「アンフェア」再放送BD保存プロジェクトを現場確認。

 その後川崎へ出向いてソヒエフ&トゥールーズの第2夜、今日のメイン"シェエラザード"も初日と同様、過去の来日でやった曲です(涙)、何でそんなことするかなぁー。

3月2日(月) ミューザ川崎
 トゥガン・ソヒエフ&トゥールーズ・キャピトル管 ショパン PC1番、R=コルサコフ シェエラザード
 前半ショパンが40分以上あって驚き(シンドい…)、シャープな佇まいのソリスト、ユリアンナ・アヴデーエワはアンコールもショパンの指クルクル系、後半シェエラザードはHr5,Tp2,Tb3、ソヒエフはソロも含め、かなり細かい表情付けで印象は前回と全く同じですが、ケレン味はやや減った感じ、Clソロを筆頭に、Obソロ、Hrソロなど独特の味わい、ブラスの吹きっぷりはクライマックスでも8分程度、音が消えた後の黙祷は15秒程。アンコールは3曲、まずは先日と同じく"カルメン"間奏曲、続いて前奏曲、かと思ったら意外にも"くるみ割り"トレパークを鮮やかに、そして最後に"カルメン"前奏曲。

2015 Masaオープンひまわり3月大会

 仕事を休んで試合、最寄り駅に向かう際、漕いでも漕いでも自転車が進まない程の強風、本選1回戦、試合時も強風で普通なら串団子だった相手に風上サーブだけキープして1-6,1-6、本日のお小遣いは2,100円。

今日貰ったアドバイス:
 サーブ&ボレー含め、もっともっとネットに出ること。

2015年3月1日日曜日

卒業記念の才色兼備Tb奏者

 錦糸町でマーラーを聴いた後、新宿に移動、中学時代のTb仲間が誘ってくれた洗足音大卒業生のリサイタルへ、彼によると魅力的なTb奏者がいるとのこと、本降り続く雨の中、かなり分かり辛い会場に少々迷いながらも何とか早めに到着。

 パンフレットを見ると、件のTb奏者は安孫子恵さん、過去リサイタルをした60名の演奏者から特に優秀だった6名がステージに上るとのこと、金管では彼女だけなのでまさに才色兼備!

3月1日(日) バウエルフルートジャパン・アーティスト・サロンドルチェ東京
 学内リサイタル講座 4年生によるジョイント・リサイタル 特別演奏会 -成績優秀者によるスペシャル・コンサート-
1人持ち時間約20分で休憩を挟み前後半3人ずつのステージ、安孫子さんは3番目に登場、色白で可愛い顔立ちにすらっと上背があって全体ではノーブルな佇まい、アンデシュ・ソルドなるスウェーデン作曲家の1994年のポップで聴きやすいオリジナル作品"エトワール・デ・ミル・イエール"をソフトな音色で披露、ラストのお茶目なグリッサンドが印象的。彼女の他にはマリンバ、ピアノ、Vn、Ob、Fl奏者が各1名、全体6人中男性が1名なのも今時な感じ。


 3月28,29日の音大合同オケにも乗ってくれてると嬉しいです。

40回記念に出色女性Tpのマーラー

 今日は分刻みのスケジュール、まずは東京に出て4月からジャカルタ赴任する後輩の送別テニス&ランチ会、芝公園でテニス、公園内は梅が綺麗に咲いてます。テニスが終わる頃降り出した雨の中、近くのアジア料理店へ。

 そこを1時20分過ぎに出て、2時トリフォニー開演のアマオケへ、演目はオールマーラー、10番と1番、初めて聴くオケでマーラーは定期40回記念に初挑戦とのこと、すっかり本降りになった中、ギリギリ間に合いました。

3月1日(日) すみだトリフォニー
 篠原信夫&かもめ管弦楽団 マーラー Sym10番 第1楽章、Sym1番
 前半の10番はHr4,Tp4,Tb4、終盤のカタストロフ、TpのA音の絶叫がばっちり、後半の1番はHr8-9本,Tp6(6番はHr補助兼業),Tb4(4番はHr補助専業)、やや発展途上気味のオケでマーラーは少し荷が重い感もありながら、篠原氏の起伏ある棒の下、指定より少し早めにHrと補助Tb,Tpが起立したラストまでしっかり聴かせてくれました。特に女性トップ率いるTp軍団が最後までパワー溢れる吹きっぷり、彼女はソロもいい音色。アンコールは弦楽合奏でG線上のアリア。

 午後4時頃トリフォニーを出て、次は美人Tb奏者に会いに新宿へ、それはまた次の記事で。