2015年9月30日水曜日

ハイティンク&LSOのブルックナー7番

 実家から夜行バスを乗り継いで定時には職場復帰、すっきりと晴れてますが気温は最高23度台、2日続いた夏日も途絶(涙)。

 構内では、例年より遅くまで頑張っているサルスベリもさすがに衰えてきた反面、例年より早く勢いを失っていた紫のムクゲが粘り腰でやや盛り返してます。

 夜は昨日急遽入手したハイティンク&LSOのブルックナーへ、ハイティンクを聴いたのは過去に2度、最初は日記を書き始める前、2004年のドレスデン・シュターツカペレとのブルックナー8番、解釈や表現は癖の無いものだったこと以外余り印象に残ってませんが、とにかくドレスデンのオケの音が均一で美しかったことが鮮烈な記憶、しかもそのサウンドはルイージ、ティーレマンなど他の指揮者では聴けてません。

 2度目はシカゴ響との英雄の生涯、ショルティとのコンビは別格として、バレンボイムとのコンビよりずっとCSOのブラスの豪快さを引き出してました。

 それ以来、自分の中でハイティンクは「そのオケをそのオケらしい音で聴かせる指揮者」というレッテルです。LSOとはどうでしょうか。

9月30日(水) ミューザ川崎
 ベルナルト・ハイティンク&ロンドン響 モーツァルト PC24番、ブルックナー Sym7番
 オケは対向配置、前半モーツァルトのソリストはコロコロした音のマレイ・ペライア、苦手曲の後ゆえアンコールが無くてホッ。後半ブルックナーは中央から左にHr5本、その後列に専業のワーグナーチューバ4本、右奥にTp4,Tb3(推定)がいましたがRAからはブラインド、ハイティンクは標準的テンポ(たぶん)で余り癖のない表現、第1楽章ブラスは抑えめ、木管はどのパートも上手ながら個性薄めのニュートラルな響き、弦はチェロは豊かでしたが1stVnに輝きが足りない感じ、席位置(2階RA)のせいかも。第2楽章だけチューバが右奥から左奥、ワーグナーチューバの隣へ移動、ここでの弦の見せ場はメリハリ付けずソフトな表現、一方終楽章になると弦は一転してエッジ立てまくり、ブラスもTpがかなりの吹きっぷりになって音場が拡大、ただTb(ここ数年いた女性トップは不在)が最後まで余り吹かず、全体的にはそれなり、それでもクライマックスへ向けて寄せては返すハイティンクの設計が巧みで、なかなかの高揚感がありました。アンコールは無し。

 ある意味、上手だけど余り個性が無い(指揮者によっていろんな色に変わる)というLSOの"個性"が出た演奏だったのかもしれません。

 残念ながら空席が目立ってました。あと、最近多くなった「拍手は余韻が消えてからお願いします」的場内アナウンスが無かったせいか、音が消える前に拍手が始まっちゃってました。

 ミューザのPブロック、2階RAブロックはサントリーの同じ位置と比べ、上の空間が広いせいかかなり音が散漫になる印象、ここだと3階のRAの方が好みです。

 帰りは東京駅から高速バス、本日これに乗るのは2度目。

2015年9月28日月曜日

マロリー登場! -  キャロル・オコンネル「氷の天使」

 よく晴れて最高28度台と素敵な陽気、とは言えもう真夏日は無理か。

 月が綺麗な夜空の下、東京に出て夜行バスで石川へ、先週の連休は全てワルシャワの国際会議で潰されたので、1日代休貰ってスポット帰省です。

 本日はその海外出張中に読んだ本から、衝撃の感動作「クリスマスに少女は還る」の著者のライフワークたるマロリーシリーズ、初期作が数作溜まったのでこの秋の課題図書にすることに、まずはこのシリーズ第1作。

氷の天使 キャロル・オコンネル
 元ストリートキッズにして天才ハッカー、しかも美女過ぎて尾行も出来ない女刑事マロリーが恩人の死を含む連続殺人に挑みます。相変わらず独特の筆致、また主人公以外も登場人物が変人ばかり、と個性的、フーダニットにもなっており、魔術的要素のくすぐりもあって楽しめました。

 ストリートキッズってことでニール・ケアリーを連想する人が多いみたいですが、天才ハッカーって点でトリスベットを思い出しました。

2015年9月27日日曜日

秋雨吹っ飛ばす朗々ブラスの1番 - 米津俊広&松戸シティフィル

 9月も下旬となると、町中至る所に苦手なキンモクセイの香りが充満しています(涙)。

 朝は雨、予報は快方ゆえ練習&アマオケのため都心へ、アキバはそこそこ降った跡あれど久我山は降った形跡無し、テニスは2週間振りです。

 練習を昼前に上がり、松戸に行きアマオケ、メインはマーラー1番です!
 
9月27日(日) 森のホール21
 米津俊広&松戸シティフィルハーモニー管 シューベルト 未完成、マーラー Sym1番
前半はシューベルト、未完成は嫌いじゃないけれど、個人的には提示部のリピートは勘弁して欲しいところ、第1楽章最後の1音はディミヌェンド。後半マーラーはHr7本に専業の補助Tp,Tb各1本(新版譜では正式に5thTp、4thTbとなってるのかも)、それ以外にTp4,Tb3、途中まではHrがいい吹きっぷり、終楽章になると俄然Tp,Tbの吹きっぷりが向上、ファンファーレ的パッセージになるとタメる米津氏の棒に応えて朗々と鳴り響くクライマックスを満喫、Hrと補助のTp,Tbは楽譜通りに起立、アンコールは無し。

 個人的注目の終楽章ミュート早業着脱ファンファーレ、両トップとも1人でこなしてました!

 今夜は久々に地上波でF1観戦、それまでは情報遮断せねば。

2015年9月25日金曜日

笑いあり涙あり、群像劇の4月1日 - エイプリルフールズ <'15 日>

 帰途はまずワルシャワからフランクフルトへ、ショパン空港でルフトハンザのチェックインマシンが「予約無し」との表示で失敗、困って窓口に行くと「アンタここじゃないよ!」と言われ、よく見てみればポーランド航空!

 えっ!往きはルフトハンザだったのに…、官公庁御用達旅行社手配で往復が違う航空会社だったのは初めての経験でビックリ、しかも機内はドリンク有料、水とチョコバーしか出なくて2度びっくり。

 乗り継ぎのフランクフルト空港、広くて時に妙に長距離歩かされるのは嫌だけど、wifi回線はショパン空港より速い感じ。

 日本へと向かうANA機中、まず往きの便で途中だった「ビリギャル」ラスト15分を離陸前に視聴完了、続いて1本観てちょっと就寝、少し寝過ごしたせいで4本めは無事みられましたが5本め「アヴェンジャーズ」(の最新のやつ)は時間的に難しく途中で断念、そう言えば、前回の海外出張でも最後にトライした「アヴェンジャーズ」を途中断念した記憶が…。

 羽田は本格的な雨、さすがは日本、だって海外で雨に遭った経験無いですもん。

 生きて還れて一安心、そして戻ってみれば阪神が、糸の切れた凧に(涙)。

 機中で観た映画、4本目はこれ、「リーガルハイ」の古沢良太脚本ってことで興味があった作品です。

エイプリルフールズ <'15 日>
 自分をはらませた男への直談判がレストランでの立てこもり事件へと発展してしまう話をメインに、4月1日らしく色んな思惑の"嘘"が絡む一見独立した複数のストーリーが豪華キャストで描かれる群像劇、当然終段になるとそれらの間の関連が浮かび上がってくる構成、笑いあり涙あり、「リーガルハイ」からの期待度には届きませんでしたが十分楽しみました、トシで涙腺もゆるくなってるので。

2015年9月24日木曜日

主役復活&リセットの第5作 - ターミネーター: 新起動/ジェニシス <'15 米>

 ああ、去年もそうだったけど、阪神この時期になって気前よく負けてますね…。

ワルシャワ最終日、曇り、と思ったらいつの間にか快晴、昨日は午後から気温が上がり朝の冷え込みも無し、自分の専門のセッションは昨日終了しているため、午前中会議を抜け出して国立美術館へ。

国立美術館の建物も巨大!入場料は約500円、荷物は無料のクロークに預ける仕組み、中世から現代まで、色々の展示がありましたが、建物の巨大さに比して展示スペースはそれ程でもなく、2時間あれば常設展示は大体見られました。

空港へはまたバス、今度はチケット販売機にトライ、バスの来る時間(意外と時刻表通りに来る)が迫る中、自分の前の女の子が散々トライした挙句に断念、こっちを向いて「このマシン以外じゃ買えないのか」みたいなことを訊いてきたので、「バスの中でも買えるよ」と言った刹那、その時到着したバスに彼女はダッシュで乗り込み、ふと見ればそれは自分も乗りたい175番のバス!

でも券売機を試したかったので、急いでトライ、タッチパネル形式で最初に英語を選べば、途中迷う選択肢はあれど何とか希望のチケットを買えるシロモノ、しかし発券完了した頃には空港行きのバスは既に発車(涙)、ま、15分後に次のがあったので。

まずはショパン空港からフランクフルトへ、続いて羽田へ。フランクフルト-羽田間のANAの機上で観た映画、3本目がこれ、第1作「ターミネーター」<'84>から早30年、第4作「T4」は観ていないんですが、それとは関係ないとの噂の第5作です。

ターミネーター: 新起動/ジェニシス <'15 米>
第1作での出来事の端緒となった未来世界から始まり、第1作の世界へと行きそうになり、「あれ?リメイクなの?」と思わせて予想外の展開へ、初期2作と密接に関係し、それらのネタばれもしている内容なので、それらは観ておいた方がいいかも。30年経って老けてしまったシュワルツネッガーを活かす内容にニヤリ、「ゲーム・オブ・スローンズ」でのヌードシーンしか見たことのない(失礼!)エミリア・クラークが別人に、と言うかオリジナルのサラ・コナーに似て見えてくるのが不思議。特撮やアクションは第3作までと比べて特に目新しさは感じませんでしたが、特撮の凄さより、シリーズのファンに向けて懐かしさをより前面に出した演出なのかも。

ことアクションに関しては「マッドマックス 怒りのデス・ロード」を観た直後だけに分が悪かったかも。

2015年9月23日水曜日

ポーランド国立歌劇場の蝶々夫人

 ワルシャワ4日目、朝は曇りで肌寒かったんですが、昼前から晴れて気温も上昇し20度超、自分の発表が終わって一息付いて、今夜も国立歌劇場へ。

 今日も歩いて歌劇場へ、道中ベルリンで見たあの白黒まだらのカラス(2009/8/29)を発見、確かにドイツとポーランドは近そう(お隣さん?)。

9月23日(水) ポーランド国立歌劇場
 Piotr Staniszewski&ポーランド国立歌劇場 プッチーニ 蝶々夫人
今日も弦バス7名、Hr3,Tp3,Tb3、昨日いなかった女性Tp奏者が加わり、昨日いた日本人っぽいTb奏者は降り番、指揮のスタニスツェフスキ?はイケメン、柔らかな棒使いながらオケを結構鳴らします。蝶々夫人は東洋人(中国?)、珍しいのでは、昨日の全員太めキャストに比して本日は全員細め、声量は落ちるけれどビジュアル的には圧勝、蝶々婦人を生まれて初めて聴きましたが、日米国歌やさくらなど、プッチーニの頃にもうあったのかと思わせる曲の引用が一杯あったり、ここはガーシュインが書いたといわれても信じそうな曲想があったりして驚き、昨夜のヴェルディと比べて音楽の変化が多彩で、音楽でストーリーを語るワーグナーにより近い印象、より楽しめました。その分歌手の見せ場は減らしている感じ(←自分にとっては何の問題も無し)。

 調べてみればプッチーニ、19世紀末から20世紀の人なんですね、成程、マーラーより後な位だ。

 終演は午後10時15分頃、昨日より夜の風が温か、今回は少し遠回りして観光スポット(旧市街、綺麗な建物がライトアップ)を通って帰ったのでより人通りもあって安心、途中コンビニではないけれど食料・雑貨店が何軒も開いてます。日曜や夜遅くにこんなにお店が開いているのはヨーロッパでは初めて、ワルシャワ侮れません。

 お腹が空いたのでその中の1軒でドリンクヨーグルト2.1PLN(ズロチ)を購入、2.2PLNを出したら端数の0.1ズロチをまけてくれました。いい街です(笑)。

2015年9月22日火曜日

ポーランド国立歌劇場のアイーダ

 ワルシャワ3日目、晴れ、朝は5度位まで冷え込みましたが午後は20度位まで上がった感じ。

 基本観光には余り興味が無いのですが、時々海外に行くたんび「えっ!ベルリンフィル聴かなかったの?」「○○美術館行かなかったの?」とよく言われるため、今回は事前に少しだけ調査、ただオーケストラのシーズン開幕は来週かららしく、めぼしいオケ公演は無し。

 代わりに守備範囲ではないながらその頃ほぼ連日国立劇場で演っていたオペラに行くことに、と言うのも、インターネットで席を選んでクリック購入、カード払いで即pdfでチケットがメール到着、自分でプリントアウト、と手続き簡単!

 そして何より値段がバカ安、1階最前列の真ん中辺りなのに今夜のアイーダが3千円(99PLN)、明晩の蝶々夫人が2千円(66PLN)!

 ホテルから歌劇場までは中央駅を挟んで約3km、歌劇場の少し向こうには世界遺産となっている古い街並み、この日は年に1度の公共交通機関全て無料デー!らしかったのですが、観光も兼ねて敢えてバスやトラムには乗らず歩くことに、5時にホテルを出て、途中(そこそこ有名らしい)公園を抜け、歌劇場を通り越して旧市街をぶらつき、暗くなってきた6時半頃に歌劇場へ。

 まず建物が巨大、入ってみると中のホール自体は小じんまりとして音響はよさそう、そして何よりホール周りの付帯設備が広大、ギャラリーがあってちょっとした絵画展をやってるし、座って寛げる休憩スペースは無数にあるし、クロークだけでいくつあるの?って感じ、これでヨーロッパの歌劇場の中では小さい方だってんだから畏れ入ります。

 休憩時、ロビーでは白のミニドレスの派遣モデルっぽい8頭身美人が4名、トリュフタイプのチョコを銀のお盆に載せて配ってます。念のため背広にネクタイ、で来ましたが、服装は色々で何でもいいみたい。

 あと少し困ったのがトイレ、街中はどこでもトイレは分りやすいサインが出てたんですが、歌劇場は古い建物のせいか扉に金色マークで○(男子用)は△(女子用)が掲げられているだけ、他にも同じ形の扉はいくつもあるため、気付くのに時間が掛かりました。

9月22日(火) ポーランド国立歌劇場
 Patrick Fournillier&ポーランド国立歌劇場 ヴェルディ アイーダ
狭いピットの最後列に弦バスが7本も、右手のVla第2列に美人奏者、木管は2-3管、Hr4,Tp2(時々3),Tb3のブラスは右側、凱旋の場では優に1mはあるアイーダTpが舞台両袖に2本ずつ加わり、舞台裏からはバンダの音も、指揮のフールニリエ?はやや熱血系、でも音は全体的にソフト、弦はそれ程音程がしっかりしてる訳ではないけれど響き柔らかく、ブラスも柔らかめ。ラダメスが東洋人(たぶん韓国)、両ヒロインともどもかなりの声量、ただ凱旋の場が終わった第3幕以降は展開が地味なので、何度も意識を失いました。個人的には前半のバレエで片乳ダンサーが拝めて満足(下世話で済みません)。

 開演7時で終演が夜10時半、ワルシャワは「夜1人歩きしなければ安全」との情報でしたが「じゃ夜の1人歩きは危険なの?」と不安に思いつつも帰途も歩きで、大通りに出るまでしばらくは自分以外の通行人が視界にいない状況もありやや不安でしたが、大通りに出てからは人通りもそこそこあって不安無く戻れました。

2015年9月21日月曜日

実話ベースのスポ根的サクセスストーリー - ビリギャル <'15 日>

 auのCM「月が見える」編最後のオチ、有村架純のセリフが全く聞き取れないのは自分だけでしょうか。

 ワルシャワ2日目、曇り、朝は10度未満、日中も多分10度前後、昨日はたぶん20度は超えていたと思うので、余計に寒く感じます。

 学会会場のランチスペースにはストーブが点いていて嬉しい限り。その後日替わりで内容が変わるバイキング形式のランチを何日か食べた印象は:
・ほぼ全てに香草が入っていて、カレーっぽい味付けが多く、エスニックに近い、ただ全体に少し塩辛い。
・ピエロギと呼ばれるギョーザっぽい食べ物が名物らしく、毎回供されるが中の具は肉、野菜、甘味、何でもありでバリエーション豊富。
・必ずご飯ものが1品(白ご飯や炒めご飯など色々、スープの具がご飯だったことも)以上あり、米をよく食べるらしい。
・ブロッコリー(これも毎回付け合せに出る)が妙に美味しかった(自分が新鮮な物を食べたことがないだけかも)。

 ヨーロッパのこの時期はサマータイムなのか8-9時まで明るい、って印象があるんですが、ワルシャワは6時台には暗くなります。サマータイムをやってないのか、緯度が高いからなのか。

 往き帰りの機中で観た映画、2本目はこれ、有村架純主演の実話ベースの物語。

ビリギャル <'15 日>
 おちこぼれの女子高校生が一念発起、親身な塾講師と家族の支えを得て慶応に合格するお話、起承転結きっちり王道の展開を楽しみました。実話なのが「なわけあるかぃ」とツッコまれない強みか。

2015年9月20日日曜日

ワルシャワ

 フランクフルトは曇り、気温10度台前半、空港の無料Wifiは快適、ラグビーW杯で日本が南アに勝ったと知り驚愕。

 ワルシャワへはルフトハンザ、自分でプリントアウトした搭乗券を(係員ではなく)自分でスキャナーにかざして搭乗、機内サービスで「ヨーグルトorサンドイッチ?」って訊かれ「どうしてその2択?」と思いつつもより腹に溜まりそうなサンドイッチを選択、でもヨーグルトにはパンかクッキーっぽいものが付いてた模様。

 ワルシャワは晴れ、気温10度台半ば、フランクフルトよりも便器の位置低め、フレデリック・ショパン空港もwifi快調。

 空港から市街までの交通はバスと電車があれど目の前にバス停があるバスを選択、バスと電車共通(たぶん)のチケット(130円くらい、72分有効)を(自販機の使い方が判りにくそうだったので)キオスクで購入、バスに乗ると自分でマシンにチケット通してタイムスタンプを印字、とは言え乗る時も降りる時も一切チェック無し、基本良心に任せている感じ(ごくたまに抜き打ち検札をするとのこと)。

 20分ほどでワルシャワ中央駅着、駅前にはヨーロッパで8番目に高い、という微妙な高さのエンパイヤステートビルっぽい形状の石造りの宮殿が聳え立ってます。がスターリンに送られたとのことで京都タワー並みに地元民には嫌われてる建物らしい。

 その向かいにある曲面を描く綺麗なガラス張りの駅そばショッピングセンターの地下のスーパーで買い出し、滞在期間の夕食として牛乳、100%ジュース各1リットル、ヨーグルト500ml、シリアル350gを購入、全部合わせても3百円ちょっと(何を買っても100円しない)とバカ安!

 ホテルは全室wifi装備、ただバスルームはシャワーのみ、湯船が無い(初めて!)のは不満でしたが、国によっては湯船に浸かる習慣が無いためよくあることらしく、「少なくともスウェーデンじゃ湯船は見たこと無い」と同僚も言ってます。

30年振りの第4作は激烈アクション - マッドマックス 怒りのデス・ロード <'15>

 羽田の国際線搭乗口、ロビーのTVでスポーツニュースで阪神がまた負けたのを知りガックリ、苦手な飛行機は2年振りなのでドキドキ、まずはフランクフルトへ。

 フランクフルトまではANA、離陸時はスッチー(死後)さんの向かいの席ではないにしても斜め向かい、でちょっとドキドキ、返す返すも惜しいのは素敵な制服スカイマークが倒産したこと。

 苦手な飛行機に命を賭して乗るんだからその分楽しもう、と思い映画を片道2-3本は観ようとするんですが、1本観たところで爆睡、目覚た後2本目の「ビリギャル」を観終わらないうちにフランクフルト着(涙)。

 で最初に観たのがこれ、あの「マッドマックス」30年振りの続編、監督は同じですがマックス役はトム・ハーディに交替してます。

マッドマックス 怒りのデス・ロード <'15 オーストラリア>
 囚われの身となったマックスが巻き込まれる砂漠の地での狂気の追走劇、どうやって撮ったの?と思えるような激しいアクションシーンのつるべ打ち、大スクリーンで観るとのけぞりそう、独特の世界観(ギターおじさんなど)は相変わらず、新マックス役がこれまでのメル・ギブソンと比べて頼りない分、女戦士を演じるシャーリーズ・セロンが迫力あります。

2015年9月19日土曜日

家庭諧謔小説に忍ばせる論理のアクロバット - 倉知淳「壺中の天国」

 久々にすっきりとした晴れ、とは言え最高28度弱と真夏日に届かず、と言うかこの9月の真夏日は初旬に1度あっただけ(涙)、ただ日記を読み返していて去年の9月も同じ調子だったことを思い出しました。

 職場で終日国際会議の発表準備、構内では先週からもうキンモクセイのあの自己主張の強い香りが漂い、赤白の彼岸花が咲き誇り、ツツジの狂い咲きが始まってます。

 昨日まで学会で博多出張(ラーメン5杯、3勝2敗)、本日これから国際会議でワルシャワへ、連休と丸かぶりだったためか予約当初希望する通路側の席を取れず(涙)、ただ(飛行機が苦手なため旅慣れないながら)前回のスペイン行で学んだ24時間前webチェックインで通路側の席をGET出来てご満悦。

 本日は先日までの博多出張の際手にした本から、著者の第3長編にして、第1回本格ミステリ大賞に輝く作品です。

壺中の天国 倉知淳
 ある地方都市で起きる不可解な連続殺人、その顛末がシリアルキラーっぽい内容とは裏腹に、ある家族の視点を軸としてほのぼのした筆致で描かれます。その筆致の陰にこっそり忍ばせた伏線により、ミッシングリンクの有無から一見不可能に思えた犯人の同定まで、鮮やかになされる手腕には脱帽でした。

 視点によって活字や組版(42字×19行と40字×18行)を変えている点も面白いです(角川文庫版)。

 法月綸太郎が著者を"天然カー"と評しているとのこと、天然か意図的かはさておき、読者の集中力を失わせて(カーの脱力ドタバタギャグ、本作ならほのぼのホームドラマや文庫600頁超の長さなど)伏線を仕込む手口は確かに似ています。

2015年9月13日日曜日

ノット&東響の3番

 昨夜のブエルタweb観戦は激動の第20ステージ、難攻不落とすら思えたドゥムランを攻略したアスタナの戦略(最後の下りにL.L.サンチェス合流!)に舌を巻き、キンタナの最後まで諦めない走りに熱くなりました。

 学会前ながら例によって準備不足、昨日丸潰れだったので早朝から昼まで大人しく仕事、そのご褒美に午後は上京し川崎でノット&東響のマーラー3番へ、お天気は昨日より晴れ間少ないながら最高27度台とぼちぼち。

 ノットのマーラーはバンベルク響との5番がなかなかで、かつ東響とのコンビもアルプスSymがよかったので期待して臨んだのが昨年の9番、それが期待値をやや下回りつつも、先日のブルックナーがよかったのでやはり微妙に期待。

9月13日(日) ミューザ川崎
 ジョナサン・ノット&東響 マーラー Sym3番
約80名の女声合唱は最初からPブロックに待機、オケは対向配置、Tp,Tb各4本が右奥、中央から左へ1列にズラリと並ぶHr9本が冒頭から豪快、しかも速めに始まってオケが合流するとスローダウンしその後また元のスピード、とここでこんなにテンポをいじる解釈は初めて、ハミル率いるHr軍団は第1楽章は元より終楽章まで同曲過去最高レベルの吹きっぷり、Tbソロはそれなり、ノットはマーラー特有素っ頓狂な合いの手を強調、表情は余り粘らないながらテンポはかなり流動的、第1楽章ラストもかなりの追い込み、第1楽章後に音合わせ、第2楽章もかなりテンポを動かし、速い部分など目まぐるしい速さ、これでもほぼオケが付いてきてるのは入念なリハの故か、第2楽章後にアルトが指揮者左へ、約30人の児童合唱が何と3階RBに(自分の左隣!)、カーテンコール後に手にしていた楽器を使ったとしたらかなり上手だったポストHrソロは3LA(か3RA)裏あたりの通路か、そのポストHrに代表される穏やかな部分と賑やかな部分の動静対比がとても大きめ、第3楽章後に弦が切れたかチェロ1名退場(終楽章前には復帰)、児童合唱は第4楽章終盤に起立し、出番直後に着席、女声合唱は出番で起立、終楽章大分経ってからアルトと一緒に着席、終楽章は好みの遅いテンポ、色気や厚みは感じないながらも弦はしみじみ、クライマックス前のTpの弱音ハイトーンも無難にこなし、最後の音場のスケール感はほどほど、そしてラスト1音はかなり長く、かつ弦を強調(それだとブラスは助かります)、天に消え入るようにフィニッシュし、行儀いいお客さんはタクトを下ろすまで誰も拍手せず。

 期待を上回る充実した演奏でした。

2015年9月12日土曜日

漫画の国からショートコント30連発 - SORAism company 第9回特別講演 「崖っぷち」

 阪神遂に首位転落(涙)。

 先日個人TTでシャッフルされたブエルタも今日が遂にクライマックス、山岳の難易度低く、かつ山頂ゴールじゃないのが残念。

 5時台に起きて風呂に入ってると地震、ダイヤ乱れる中多摩地区まで出掛け教え子の応援、最高28度弱とぼちぼち、1日ベンチコーチをやらされ、まずまず晴れていたため日焼けがかなり進みました(涙)。

 帰り道、国分寺駅近くのラーメン屋を経由し、夜は池袋近くで観劇、例によって奇特な方からの頂き物、以前素敵なXmasストーリーで魅せてくれた劇団です。

9月12日(土) アトリエ第七秘密基地
 SORAism company 第9回特別講演 「崖っぷち」
スランプに悩む女性漫画家の前に現れたのはかつて彼女が描いたキャラクター達、彼らに導かれて漫画の世界に入ってゆくと、というファンタジー、その本筋の合間に約30本の寸劇(ショートコント?)がつるべ打ちされる約2時間休憩無し、途中ややコントに飽きてきましたが、それら寸劇が起承転結を成していたり互いに関連していたりしたのが興味深かったです。

 明日はノット&東響のマーラー、3番です!

2015年9月8日火曜日

シリーズ外伝は大岡裁きの短編集 - 今野敏 「初陣」

 お帰り、フランク!!

 終日の雨、最低19.5度、最高21.2度と日較差2度未満!と超低め安定、自転車の後輪がパンク、タイヤの磨耗が原因ゆえタイヤごと交換(涙)。
(追記:しかもその2、3日後、換えたばかりの後輪がスローパンクチャー(涙々)、でも同じ自転車屋に持っていったら無料修理してくれました。)

 (前)職場のサルスベリが満開、8月ではなくて9月上旬に満開とは、今年は咲くのが遅かったからか。

 本日は最近読んだ本から、「隠蔽捜査3.5」なる副題が示す様に、「隠蔽捜査」シリーズの外伝となるスピンオフ短編集、東京までの片道で楽しくサクサク読めました。

初陣 今野敏
 シリーズの主役竜崎の盟友、伊丹の視点から時系列で描かれる8つの事件、その殆どが困り果てた伊丹が竜崎に相談、すると、大岡裁きの如く快刀乱麻を断つ解決、というスタイル、よってその安楽椅子探偵っぷりから主役はやはり竜崎と感じさせる内容、その意味ではこれを原理原則で解決出来るの?と思わせた「懲戒」が最も印象的、あとシリーズ第3作「疑心」の楽屋裏を描いた掌編「試練」が笑えます。

 単独でも面白いとは思いますが、本作を満喫するためにはシリーズに馴染んでいる必要があります。

2015年9月7日月曜日

2015 大磯オープン 秋

 ブエルタも佳境の山岳3連戦、ここ2日間は深夜のweb観戦に熱狂中(特に昨夜のホアキン!)、そして今夜のクライマックス第16ステージはあの地獄の第11ステージを上回る獲得標高5000m超!そして終盤には20%超の登り! "激坂ハンター"プリトが今日も炸裂するか!

 小雨の中、仕事を休んで青春18切符を活用(する筈だったのに実家に置き忘れて失敗)し、大磯まで遠征して大磯OPに参戦、本選1回戦、雨中断を挟みつつシード選手に0-6,1-6と粉砕されて終了、最近サーブ&ボレーでしかポイントが取れません、シコラーなのに…(涙)、本日のお小遣いは2100円。

 本日貰ったアドバイス:
・サーブ&ボレーをもっと多く。
・中途半端に振ったアプローチは抜かれる、しっかり振るか、真ん中に深く、か。 

2015年9月2日水曜日

人気シリーズ第2作、本格度はそれなり - 東川篤哉「謎解きはディナーのあとで 2」

 午前中は昨日来の雨残れど、午後は晴れて最高31度台、実に11日振りの真夏日!空気感は梅雨の晴れ間って感じ。

 夜は東京に出て夜行バスでスポット帰省、車内LANが無事繋がれば、ブエルタのクイーンステージをweb観戦予定。

 本日はこの頃読んだ本から、折り目正しい本格短編集の割にはドラマ化の影響もあったか一般的な人気も得た「謎解きはディナーのあとで」、その続編です。やっとこの帰省時に実家近くのブックオフ100円棚で発見、即読了。

謎解きはディナーのあとで 2 東川篤哉
 前作同様、短編6編+ボーナストラック、著者としては平均レベル(かそれ以下)かもしれませんが、どれもそれなりに本格していて楽しめます。ファイダニットの「殺しの際は帽子をお忘れなく」「髪は殺人犯の命でございます」あたりが印象的。

 積ん録状態のドラマ版を漸く消化出来ます!